加味逍遥散（かみしょうようさん）と逍遥散

加味逍遥散（かみしょうようさん）これ、私も大好きな漢方方剤の一つです。
私はイライラしたとき、よく眠れないときなどに好んで服用をしています。漢方薬は特に病名がつくほどの症状でなくとも気軽に飲めるので安心です。

これを飲むと、多くの場合「ま、、いいか。。」というモードに気持ちが落ち着いてまいります。
ごくたまにですが、患者さんのために「重複すると思いますがもう一度詳しくお答えくださいね。。。」と優しく質問をするとすべての質問に「以前も話したと思うんですがねえ！。。。」といやいやお答えになる人や、日本の素人向けのただの週刊誌の健康欄に載っていた記事を挙げてきて、「サンデー毎日に載っていた何々医大の誰々教授を知らないんですかぁ？。。。」と小ばかにしたようにおっしゃるような方々が続いていらっしゃる場合などは、加味逍遥散の出番です。
控え室でそっとこれを飲んでから、ニッコリと患者さんに対応させていただいております。青筋が消えるわけです。

しかし、先月ですが、他の患者さんもいらっしゃって込んでいるときに強引に入ってきた方がいらっしゃいました。患者さんの問診表に記入をお願いすると、迷惑そうな顔をなさっている先に来ていたほかの患者さんを尻目に「おれ、鍼灸なんかやらないよ！マッサージだよ。マッサージっ！」といいながらご自分の肩をぽんぽんとたたいて「これだよ　これ！早くしてよ！」とたいへんな勘違いさんでした。このときはさすがに加味逍遥散が間に合いませんでした。。。。（そのようなサービスはしておりませんので、、、お帰りはこちらです！とやっちゃった。。。心の修行が足らんかな。。。でも、他のお待ちになっている患者さんが手を叩いて喜んでいたな。。。。）


誰しもが大なり小なりストレスを抱えて生きています。この加味逍遥散（かみしょうようさん）そして逍遥散（しょうようさん）はこのストレス、特に怒り系のそれに大変効き目があります。

また、ご婦人の更年期による各症状、ある状態で手にできる主婦湿疹にも効果があります。（ちなみに主婦湿疹には他に温経湯（うんけいとう）なども使われます。）

加味逍遥散と逍遥散はどう違うのでしょう。
加味逍遥散のほうには、逍遥散に牡丹皮（ぼたんぴ）と山梔子（さんしし）という漢方薬が入っていて、体が虚して発生した熱を取る作用が期待されています。

実際の臨床的に見て、加味逍遥散はイライラするとき、逍遥散はどちらかというと更年期障害で体がかゆいときによく効いています。

ご質問があればいつでも私に連絡をしてください。

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