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唾石散(だせきさん)について  山梔子(くちなし)と芍薬の絞り出し作用

2019-07-14 16:10:26 | 東洋医学全般

HPには載せていないのですが、「唾石散」をご所望の方が意外に多いことに驚かされます。

世の中には、「唾石」によって顎下腺炎をおこし激痛とともに、顎やほほの下の部分が腫れあがってお辛い思いをされている方が意外に多いようです。
唾石は唾液を分泌する際にその管の中に形成される炭酸カルシウムでできた石のことです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%94%BE%E7%9F%B3

この唾石散は漢方医学の書物には明記されていないので、古来からある処方ではありませんが、この唾石が存在することによって起きるもろもろの症状に大変効果があります。

もちろん唾石のサイズがあまりにも大きい場合は手術で取り除くことが肝要ですが、この散薬で症状が消えたり、うまくゆくと石が出てきたりします。

内容はいたって簡単です。枳実2、芍薬1、山梔子1の割合で作られています。

1.枳実(きじつ) 3g    乾燥させたカラタチの幼果。理気作用といって、気の流れを整えて、熱を冷まし、しこりを消す作用があります。 

2.芍薬(しゃくやく)1.5g  乾燥させたシャクヤクの根。組織のたるみを引き締めることによって、血流をよくして、諸組織の巡りが良くなることにより、結果的に筋や病的な組織が健康的な柔らかさを取り戻す。この巡らせる作用が、唾石、胆石、腎膀胱などの石を絞り出す作用がある。

3.山梔子(さんしし)1.5g  乾燥させたクチナシの果実。清熱瀉火作用といって、体の熱(この場合は心熱)を散じ、痛みや煩躁感をのぞく作用があります。

わたしは粉剤で調剤をしておりますが、もしご自分でお作りになりたいときは、上のグラム数で煮だした汁を一回分として服用いたします。煮だすときは金属製ではなくホウロウ鍋を使います。

一日2回から3回服用いたしますと、痛みが取れて、うまくゆきますとこの唾石がポロリと出てきます。

日本では、この唾石症の民間療法として、ウラジロガシを用いたお茶が有名です。検索をしてみますとアマゾンでも売られているようです。
いろいろとお試しになってください。

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