この一年、私と助手さんは、詠春拳の修行に明け暮れておりました。
マジでやりましたね、週に3回道場に通い、毎回3時間は稽古に励みました。皆勤賞ものです。
それ以外に毎日1時間は大まじめに一人稽古を続けてみました。いい汗をかくことができて、実に充実した1年でした。
もちろん、習い事なんて言うのは10年くらいはこういうことを続けないと身になるものではありません。
しかし、一つのことを一定期間、気が狂うほど続けてみるのは、一種のおのれに対する限界突破を味わうことができて、満足感に浸っています。自己満足ではありますが、、、、
そして、何事にものめりこんでしまう私は、武術の研究という分野にも目覚めてしまったようです。
それまで修行をしてきた圓項禅拳を基礎に、息子が通っているUSA大山空手、友人が道場長をしている合気道、そして大東流合気柔術などの師匠たちとの交流も深まり、意外な方から意外な資料をいただけたりという、法縁ともいうべきつながりが煮詰まってまいりました。
さて、詠春拳に話題を戻しましょう。
多くのアジアの文化がアメリカに流れ込んでおりますが、その多くはアメリカ流にアレンジされてしまい、本場のそれとは異質の文化になってしまう傾向があります。
鍼灸漢方のそれも同じです。多くのアメリカ人の鍼治療は、太い鍼をグサグサっと深く刺して、それに電気をかけて20分くらい放っておかれます。その手技が大変乱暴で驚かされます。
これを料理にたとえると、美味しい刺身を作るときに、職人さんが柳包丁の重さを微妙にうまく使って、刺身の柵を切ってゆきます。だからこそ切り口の良い美味しい刺身が出来上がります。それをアメリカ人にやらせると、ナタや電気ノコギリで、ブーンとガスッとたたき切った魚肉が「これが本場の刺身です」といわんばかりに出されている感じです。
詠春拳を学ぶ先輩方の中にも、このような米人が多いのです。
詠春拳には特有の両手で行う太極拳の推手が直線的になったような「黐手」(Chi Sao)と呼ばれる訓練方法が存在しま す。
http://www.youtube.com/watch?v=80cuOoK11SA
私はこの本場である香港の動画のように、小気味よく、しかし勁力の効いた攻撃と受けやサバキを行いたいわけです。
しかし、多くの先輩方のそれは、バーベルで鍛え抜かれた力こぶと大きな体でお互いにハンガァーッ!フンガァーッ!押し合っています。「ちから押し相撲」です。
体の小さな私は、技というよりも 相手の稚拙で雑な筋力に負けてしまいます。これでは本来女性が考え出したという詠春拳とはちがうものになってしまいます。
そこで、このような米国式詠春拳に対抗すべく、できる限り本場香港の伝統的な詠春拳のそれである、力を使わない技の研究を同時進行で行ってきたのです。大体次のような要領で学んでまいりました。
1.日本語、中国語の関連書籍や映像による研究。(英文の武道書籍は勘違い外人によって書かれているものが多く、使えないので無視です。)
2.私が所属する中国系の東洋医学会CCAAは詠春拳が発祥した広東語圏の先生方で構成されていますので、武術好きの先生方をつかまえて教えを乞う。
まだ、日本の敵国となっていない、古きよき中国では、一人前に医師になるためには武術をふくんだ五術を修める必要があったため、その名残で中国系の東洋医師の中には武術に明るい人が多いものです。
3.異種でもよいので、武術や舞踊を修行している友人知人、患者さんなどに教えを乞う。
というわけで、趣味が高じて武術研究という分野にどっぷりとつかってしまいました。もちろんこれらは、呼吸、意識、気の流れ、兆し、経絡とその関連の経筋と呼ばれる人体の観かたなどにつながりますので、東洋医学の臨床にも活きてきます。
どうぞご心配なく。。。。
マジでやりましたね、週に3回道場に通い、毎回3時間は稽古に励みました。皆勤賞ものです。
それ以外に毎日1時間は大まじめに一人稽古を続けてみました。いい汗をかくことができて、実に充実した1年でした。
もちろん、習い事なんて言うのは10年くらいはこういうことを続けないと身になるものではありません。
しかし、一つのことを一定期間、気が狂うほど続けてみるのは、一種のおのれに対する限界突破を味わうことができて、満足感に浸っています。自己満足ではありますが、、、、
そして、何事にものめりこんでしまう私は、武術の研究という分野にも目覚めてしまったようです。
それまで修行をしてきた圓項禅拳を基礎に、息子が通っているUSA大山空手、友人が道場長をしている合気道、そして大東流合気柔術などの師匠たちとの交流も深まり、意外な方から意外な資料をいただけたりという、法縁ともいうべきつながりが煮詰まってまいりました。
さて、詠春拳に話題を戻しましょう。
多くのアジアの文化がアメリカに流れ込んでおりますが、その多くはアメリカ流にアレンジされてしまい、本場のそれとは異質の文化になってしまう傾向があります。
鍼灸漢方のそれも同じです。多くのアメリカ人の鍼治療は、太い鍼をグサグサっと深く刺して、それに電気をかけて20分くらい放っておかれます。その手技が大変乱暴で驚かされます。
これを料理にたとえると、美味しい刺身を作るときに、職人さんが柳包丁の重さを微妙にうまく使って、刺身の柵を切ってゆきます。だからこそ切り口の良い美味しい刺身が出来上がります。それをアメリカ人にやらせると、ナタや電気ノコギリで、ブーンとガスッとたたき切った魚肉が「これが本場の刺身です」といわんばかりに出されている感じです。
詠春拳を学ぶ先輩方の中にも、このような米人が多いのです。
詠春拳には特有の両手で行う太極拳の推手が直線的になったような「黐手」(Chi Sao)と呼ばれる訓練方法が存在しま す。
http://www.youtube.com/watch?v=80cuOoK11SA
私はこの本場である香港の動画のように、小気味よく、しかし勁力の効いた攻撃と受けやサバキを行いたいわけです。
しかし、多くの先輩方のそれは、バーベルで鍛え抜かれた力こぶと大きな体でお互いにハンガァーッ!フンガァーッ!押し合っています。「ちから押し相撲」です。
体の小さな私は、技というよりも 相手の稚拙で雑な筋力に負けてしまいます。これでは本来女性が考え出したという詠春拳とはちがうものになってしまいます。
そこで、このような米国式詠春拳に対抗すべく、できる限り本場香港の伝統的な詠春拳のそれである、力を使わない技の研究を同時進行で行ってきたのです。大体次のような要領で学んでまいりました。
1.日本語、中国語の関連書籍や映像による研究。(英文の武道書籍は勘違い外人によって書かれているものが多く、使えないので無視です。)
2.私が所属する中国系の東洋医学会CCAAは詠春拳が発祥した広東語圏の先生方で構成されていますので、武術好きの先生方をつかまえて教えを乞う。
まだ、日本の敵国となっていない、古きよき中国では、一人前に医師になるためには武術をふくんだ五術を修める必要があったため、その名残で中国系の東洋医師の中には武術に明るい人が多いものです。
3.異種でもよいので、武術や舞踊を修行している友人知人、患者さんなどに教えを乞う。
というわけで、趣味が高じて武術研究という分野にどっぷりとつかってしまいました。もちろんこれらは、呼吸、意識、気の流れ、兆し、経絡とその関連の経筋と呼ばれる人体の観かたなどにつながりますので、東洋医学の臨床にも活きてきます。
どうぞご心配なく。。。。
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