言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

ある学習塾の変身<第2部>(その2)

2011-09-14 10:02:04 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「ある学習塾の変身<第2部>(その2)」


「そんなことだけでは、根本的にこの日進塾の経営がうまくいくということではありません」
と本田がまた言い始めた。

「まあそうですよね、今のはほんのてこ入れというだけですからね」

「今までお聞きしたところから思うんですけど、生徒の数も頭打ちですし、これからはさらに生徒の数と言いますか、パイそのものが減っていくわけですから、それを取り合いするということはとにかく疲れるだけで、労のわりには益が少ないと思いませんか」

「じゃあ、どうしろと?」

「生徒の範囲を広げませんか」

「生徒の範囲を? って」

「何も小学生や中学生、高校生だけが生徒じゃないということを考えませんか」

「え?」

「団塊の世代以上ですよ」

「はあ?」

「ほら、仕事をリタイアしたあと、もう一度きちんと学びたいという人がけっこういるじゃないですか。でも大学に行くのは受験しなければならないし、そこまでしてやるのもどうかなあっていう人の方が多いんじゃないでしょうかねえ。そういう人たちを生徒として募集するんですよ。もう一度小学校、中学校の勉強を真剣にしてみませんかって」

「なるほどねえ」

「そうなるとお孫さんにも教えることができますよとか、お孫さんとのコミュニケーションの幅が広がりますよってアピールするんです。どうせ昼間はここ空いているんでしょ。講師の方も少し増やして、2交代ぐらいにしてまわしていけば、まったく倍の講師人数にしなくてもできると思いますが」

「同じテキストを使うこともできるしーー」

「そうなんですよ。今の設備やテキスト、すべて新しくする必要なないんです。そのまま利用できて、空き時間をうまく埋めることができるんです。それが一番のメリットですね。家賃が上がるわけでもないでしょうから」

「面白いですね。青春よ、もう一度ということですね」

「そうです。テレビだって今そういったクイズも多いですし、それができると、家の中でもまた存在感がデルからって、けっこう評判になると思うんですが。名づけて『オトナの学習教室』開講!」

「いいですね、それ! 前向きに考えてみます」

「それじゃ政治家だ」

「あ、そうか。ぜひやってみます。本田さん、いちからちゃんと企画してくれますか」

「考えてみましょう」

「よかった。これで何とかこの日進塾も新しい方向性で存続どころか、もっと繁盛することができるという見通しが尽きました。ホントにありがとうございました」

「いえ、お役に立てればありがたいです。ところでもうひとつちょっとしたアイデアがあるんですけどね………」

「え、どんな?」

それはまた違う話だ。

(それはここでは発表しません。みなさんも考えてください)


                                   おわり



(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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非効率

2011-09-14 09:52:36 | 販売促進コンサルタントの日記
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

まだまだ残暑が続きそうです。
朝からエアコンを入れています。
そうしないと汗で身体がべたべたするんです。
暑さ寒さも彼岸までと言いますが、彼岸までにこの残暑が収まるとは思えない、太平洋高気圧の強さです。


さて、ここ1ヶ月ほど自宅の前の道路を市の管理で整備しています。

付近の区画整理が終盤になり、最後の道路をということになったようですが、まだ1軒自宅前の家が移転していません。
それでその家の前だけ除いて、側溝を埋設したりしていますが、その一連の工事を見ていると、まさにお役所仕事だなあという感を強くしました。

まず側溝を埋設する工事会社が道路を掘り、埋設しました。
それでその業者の仕事は終わりだそうで、2、3日したら今度は違う業者がきて、側溝のカバーそしてまた土をかけて埋め、さらにそこにアスファルトを敷いてしまいました。
なんとまあ、これがお役所の仕事なんだなあとあきれました。

ひとつは、どうしてすべての移転が終わってから一度にしないのかということと、ひとつの工事に2社がそれぞれ部分的に工事を請け負っているということです。
そのために最初の会社のブルドーザーが道路を掘り返したりしていましたが、その会社の仕事が終わるともちろん、そのブルドーザーは持ち帰ります。
そして2、3日後また違う会社が同じようにブルドーザーをもってきて、もう少し道路を掘り返し、また埋め返していました。

その分費用がかかるわけですよね。
1社でやっていれば、ブルだって持ち帰らなくてもいいし、多分それはリースでしょうから、余計な費用がかかるわけで、その費用を負担しているのは市役所であり、それは結局市民の税金からの支出になるわけです。


役所だからやってられるけれど、これが一般の会社だと、そんな非効率なことをしていると、すぐに倒産してしまいますよね。

でも岡目八目で見ているからそういった矛盾、非効率が見えるわけで、もしかしたら自分がその当事者であったなら、見えていないかもしれません。
見えていても、それがまあ慣習というか、それで今までやってきたのだから、というように言い聞かせて、その無駄システムに埋もれていく………。

役所でなくても、企業経営でもそういった非効率なシステムが、当たり前のようにまかり通ってきた時代も確かにあります。
それでも今までは、そうしたやり方でも何とか企業も生き延びてこられたでしょうが、これからの社会ではなかなか生きていけないように思いませんか。

そうした体質は創業が古い会社ほど顕著です。
今までの実績があるから何とか生き延びてこられたのでしょう。
でもその実績という宝物は、切磋琢磨しないと摩滅します。
摩滅してしまわないうちに早く手を打ちたいものですね。

そんなことを言ったって、それを理解するような会社なら、もうとっくに手を打っているでしょうが。

サービス業におけるお客様サービスのための非効率はいくらあってもいいことだと思います。
サービスそのものは非効率なものだからです。
でも経営の中の非効率は、これからの会社の存亡にも関わる重大な問題です。
あなたの会社の中はどうですか。

それでは今日はこれで。


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