言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「報われなかった社員」(下)

2011-09-28 10:23:27 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「報われなかった社員」(下)



次の夏がやってきた。

そしてその夏、邪魔者のレッドウッドの樹皮が甦ることになった。

この頃からアウトドア専門店でバーベキュー用品が一般客にも売れ始めていた。

このホームセンターでもいち早くそのブームの一端をとらえ、売り場でも素人向けのアウトドア用品を扱うことになった。

そしてある店の売り場担当者が、隅でねむっているレッドウッドの樹皮を見つけ、そのディスプレイの下敷きに使った。

売れなくても、アウトドア用商品のディスプレイには最適だった。

実際、リュックサックやコッフェル、バーベキューコンロなどによく似合った。

そんな中ある客のひとりが燃料に、その頃もてはやされていたチャコールブリックスの代わりにレッドウッドの樹皮に目をつけて、安く売ってくれるように店員に交渉した。

その店員は、まだこの春入社したばかりの新人だった。

このレッドウッドにまつわる長いいきさつをまるで知らなかった。

彼はこれは単なるディスプレイ用で、商品ではないので販売できないと断ってしまった。

客は仕方なくちゃコールブリックスを買っていった。

「バークってあるでしょ。ほら、ほらバーベキューコーナーの下に敷いてあるやつ。あれをね、今日売ってくれっていう人があったんですよ。でもあれディスプレイ用でしょ。売れないって断ったんですけど。売ってもいいんですかね」

休憩時間、先輩社員にこの話を何気なくしたことから、レッドウッドの樹皮の第2の人生(?)が始まった。

次の日。

「キャンプファイヤーやバーベキューの燃料代わりになります」
というPOPがレッドウッドの樹皮のそばに立てられていた。

鉢植えのカバーや玉砂利の代わりといってもたかが知れているし、リピートも期待できない。

しかし、燃料となると、1回使ったら燃えてなくなってしまう。

次のバーベキューにはまた買わなければない。

完全な消耗品になる。

ここにマーケットとしての需要があると、担当者は読んだのだ。

それが当たったかどうか、その日から少しずつ売れ始めた。

ちょうどバーベキューが一般にも受け入れられ始めた時と、タイミングが重なったのだろう。

商品が商品だから爆発的には売れなかったが、在庫減らしには良かったようだ。

ある店で売れ始めたと聞くと、バイヤーは各店の担当者に燃料としてもアピールするよう指示を出し、全店舗で燃料として販売し、その年のうちに在庫を売り切ってしまった。

しかし最初にバーベキューの燃料にと、売り方の発想を変えてPOPを書いた社員には、それについての何の報償もなく、その年の秋、配置転換で配送センターの主任にされ、それ以上どこにも配置転換されないうちに、ひっそりと辞めていったらしい。

なんでもレッドウッドの樹皮の在庫がなくなったと聞いた社長は、その売れた内容を聞かされたとたん、こころなしか顔を曇らせたように見えたということだったが、そのとき社長が実際にどう思ったのかは、今では判らない。


                                 おわり


(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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わたしの読書自慢(?)

2011-09-28 09:06:51 | 販売促進コンサルタントの日記
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

今朝は涼しいというよりも冷気が感じられる空気でした。
もうこのまま秋を一直線なんでしょうか。
まだ9月なのに。
とはいうものの、夕方の日の暮れるのが早くなったこと。
秋の夕は釣瓶落とし、と昔から言いますが、うまく表現したものです。



わたしは常に3冊の本を同時に読んでいます。

1冊は、寝る前や夜中に目が覚めて眠れないときに読む、小説や評論の軟硬合わせた文学もの。
そして同じく目が冴えたときとトイレで読むビジネスもの。
もう1冊は、車にいつも置いているエンタテインメント系の文庫です。

その傍には必ず小さめの付箋も置いてあります。
気に入った言葉や文章をチェックするためです。

今読んでいるのは、小説は光瀬龍氏の「秀吉と信長―私説 信長公記」ビジネス書は昨日も言ったようにドラッカー氏の「マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則」。そして文庫は半村良氏の「飛雲城伝説」です。

「マネジメント」以外は皆さんにはあまり見慣れない本だと思います。
両方ともすでに亡くなっている作家の作品です。
SF小説が大好きな方なら絶対にご存知だとは思うんですが、不思議と今読んでいるこの両方とも時代小説ですね。
わたしもSF小説が大好きで、そんなことからこの両作家の本はたくさん読んでいるのです。

別に選んで読んでいるわけではなく、たまたま順番がやってきたから手にとって読んでいるというだけのことです。
というのはわたしは昔から好きな作家の本は片っ端から買う傾向があります。
今はまたブックオフなどという古本屋さんも近所にありますので、105円のものが中心ですが、どんどん買ってくるわけですね。

ブックオフなどがないうちからその傾向があり、それで今現在は約3500冊以上も蔵書しているわけです。
それでも2年前の引っ越しのときには4000冊以上もあり、千冊ぐらい処分しています。
購入のスピードと読書のスピードが伴わずに今現在未読が2000冊以上人っている有様。

死ぬまでに読み切ることは多分不可能だと思います。今でもブックオフに寄ると、数冊買ってきますから。
でも読みたいと思って買った本ですから、やはり読みたいわけで、買った順を忘れないようにメモをしています。
それでも早く読みたい本は順番を飛ばして読んでしまうので、10年以上も前に買った本でもなかなか順が回ってこないんです。

ところで、わたしは今のコンサル関係の仕事に就くまでは、ビジネス書というものはほとんど読んだことはありませんでした。

それまでに読んだことのあるビジネス書と言えば、数えることができます。
たった3冊です。
アルビン・トフラー氏「第3の波」、アイアコッカ氏「アイアコッカ わが闘魂の経営」、それに本田宗一郎氏の「わたしの手が語る」の3冊のみです。
3冊しか読んでいないので、それぞれ印象に残っています。

しかし、自分がこういう仕事に就いたとたんに、ビジネス書も目についたものを買いあさるようになり、さらにはアマゾンで直接購入したりしています。
またビジネス書はビジネス書の買った順番をつけて読んでいます。
小説ではないので、読み飛ばすところも多く、トイレと寝起きのちょっとした時間しか読みませんが、週に2冊以上は読みます。

でも今読んでいる「マネジメント」はそれほど早く読めません。
難しくはないのですが、優しくは書かれていません。
またこの本は自分でもじっくり読んでその内容を身につけていこうと思って読んでいるので、何度も読み返しながらですので、遅々として進みません。
読み終えたらまた報告し、そのエッセンスをあなたにも紹介したいと思います。


それでは今日はこれで。


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