こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「報われなかった社員」(下)
次の夏がやってきた。
そしてその夏、邪魔者のレッドウッドの樹皮が甦ることになった。
この頃からアウトドア専門店でバーベキュー用品が一般客にも売れ始めていた。
このホームセンターでもいち早くそのブームの一端をとらえ、売り場でも素人向けのアウトドア用品を扱うことになった。
そしてある店の売り場担当者が、隅でねむっているレッドウッドの樹皮を見つけ、そのディスプレイの下敷きに使った。
売れなくても、アウトドア用商品のディスプレイには最適だった。
実際、リュックサックやコッフェル、バーベキューコンロなどによく似合った。
そんな中ある客のひとりが燃料に、その頃もてはやされていたチャコールブリックスの代わりにレッドウッドの樹皮に目をつけて、安く売ってくれるように店員に交渉した。
その店員は、まだこの春入社したばかりの新人だった。
このレッドウッドにまつわる長いいきさつをまるで知らなかった。
彼はこれは単なるディスプレイ用で、商品ではないので販売できないと断ってしまった。
客は仕方なくちゃコールブリックスを買っていった。
「バークってあるでしょ。ほら、ほらバーベキューコーナーの下に敷いてあるやつ。あれをね、今日売ってくれっていう人があったんですよ。でもあれディスプレイ用でしょ。売れないって断ったんですけど。売ってもいいんですかね」
休憩時間、先輩社員にこの話を何気なくしたことから、レッドウッドの樹皮の第2の人生(?)が始まった。
次の日。
「キャンプファイヤーやバーベキューの燃料代わりになります」
というPOPがレッドウッドの樹皮のそばに立てられていた。
鉢植えのカバーや玉砂利の代わりといってもたかが知れているし、リピートも期待できない。
しかし、燃料となると、1回使ったら燃えてなくなってしまう。
次のバーベキューにはまた買わなければない。
完全な消耗品になる。
ここにマーケットとしての需要があると、担当者は読んだのだ。
それが当たったかどうか、その日から少しずつ売れ始めた。
ちょうどバーベキューが一般にも受け入れられ始めた時と、タイミングが重なったのだろう。
商品が商品だから爆発的には売れなかったが、在庫減らしには良かったようだ。
ある店で売れ始めたと聞くと、バイヤーは各店の担当者に燃料としてもアピールするよう指示を出し、全店舗で燃料として販売し、その年のうちに在庫を売り切ってしまった。
しかし最初にバーベキューの燃料にと、売り方の発想を変えてPOPを書いた社員には、それについての何の報償もなく、その年の秋、配置転換で配送センターの主任にされ、それ以上どこにも配置転換されないうちに、ひっそりと辞めていったらしい。
なんでもレッドウッドの樹皮の在庫がなくなったと聞いた社長は、その売れた内容を聞かされたとたん、こころなしか顔を曇らせたように見えたということだったが、そのとき社長が実際にどう思ったのかは、今では判らない。
おわり
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
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群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
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次の夏がやってきた。
そしてその夏、邪魔者のレッドウッドの樹皮が甦ることになった。
この頃からアウトドア専門店でバーベキュー用品が一般客にも売れ始めていた。
このホームセンターでもいち早くそのブームの一端をとらえ、売り場でも素人向けのアウトドア用品を扱うことになった。
そしてある店の売り場担当者が、隅でねむっているレッドウッドの樹皮を見つけ、そのディスプレイの下敷きに使った。
売れなくても、アウトドア用商品のディスプレイには最適だった。
実際、リュックサックやコッフェル、バーベキューコンロなどによく似合った。
そんな中ある客のひとりが燃料に、その頃もてはやされていたチャコールブリックスの代わりにレッドウッドの樹皮に目をつけて、安く売ってくれるように店員に交渉した。
その店員は、まだこの春入社したばかりの新人だった。
このレッドウッドにまつわる長いいきさつをまるで知らなかった。
彼はこれは単なるディスプレイ用で、商品ではないので販売できないと断ってしまった。
客は仕方なくちゃコールブリックスを買っていった。
「バークってあるでしょ。ほら、ほらバーベキューコーナーの下に敷いてあるやつ。あれをね、今日売ってくれっていう人があったんですよ。でもあれディスプレイ用でしょ。売れないって断ったんですけど。売ってもいいんですかね」
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というPOPがレッドウッドの樹皮のそばに立てられていた。
鉢植えのカバーや玉砂利の代わりといってもたかが知れているし、リピートも期待できない。
しかし、燃料となると、1回使ったら燃えてなくなってしまう。
次のバーベキューにはまた買わなければない。
完全な消耗品になる。
ここにマーケットとしての需要があると、担当者は読んだのだ。
それが当たったかどうか、その日から少しずつ売れ始めた。
ちょうどバーベキューが一般にも受け入れられ始めた時と、タイミングが重なったのだろう。
商品が商品だから爆発的には売れなかったが、在庫減らしには良かったようだ。
ある店で売れ始めたと聞くと、バイヤーは各店の担当者に燃料としてもアピールするよう指示を出し、全店舗で燃料として販売し、その年のうちに在庫を売り切ってしまった。
しかし最初にバーベキューの燃料にと、売り方の発想を変えてPOPを書いた社員には、それについての何の報償もなく、その年の秋、配置転換で配送センターの主任にされ、それ以上どこにも配置転換されないうちに、ひっそりと辞めていったらしい。
なんでもレッドウッドの樹皮の在庫がなくなったと聞いた社長は、その売れた内容を聞かされたとたん、こころなしか顔を曇らせたように見えたということだったが、そのとき社長が実際にどう思ったのかは、今では判らない。
おわり
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
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