ごっとさんのブログ

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新型コロナワクチンについての素朴な疑問

2020-12-15 10:28:10 | 
イギリスで新型コロナのワクチン接種が始まり、アメリカでも準備が進んでいると報道されています。

このワクチンについてはこのブログでも取り上げましたが、今回接種されているものは過去例のないRNAワクチンに分類されるものです。

製造会社からは有効率が90%とか95%と発表されていますので、効果があることは確かなようですが、ワクチンの素人の私としてはいくつかの疑問点があります。

このmRNAワクチンが効果を示すのは、体内に入ってmRNAが翻訳されてウイルスの外套タンパク質ができ、これを認識てして抗体が作られ免疫が働くとされています。このウイルスのmRNAの一部を注射するわけですが、なぜこれがタンパク質に翻訳されるのかという点です。

ヒトを含む動物は他の生物を食べていますので、多くのDNAを摂取していることになります(食料という点ではDNAとは言わず核酸と呼んでいます)。食品となる動物や植物は、細胞内に核がありその中に入っている核酸をそのまま食べているわけです。

当然胃腸で消化され、各成分に分解されてから吸収されますが、中にはそのまま吸収されるものもありそうです。そういった核酸がヒトの遺伝子に取り込まれたり、翻訳されてタンパク質になったりすることは全くないようです。

それなのになぜワクチンとして注射したRNAが翻訳されるのか、ウイルスRNAにはそういったことを促進する目印でもついているのでしょうか。

次が翻訳されてウイルスタンパク質が作られたとして、なぜこれを異物と認識するのでしょうか。ウイルスの外套タンパク質といっても、ヒトの細胞が自ら作り出したものです。

体内では常時無数といえるほどのタンパク質、酵素であったり情報伝達物質などが作られています。そういったヒト由来のタンパク質とどうやって区別しているのでしょうか。

まあこういう疑問はあるのですが、高い有効率が出たということは、体内では有効に機能しているということが証明されているといえます。

最後の疑問が安定性についてです。こういったワクチンは-70℃とか-20℃という低温で保存されるようです。通常のワクチンは冷却するとアジュバント(アルミニウム塩がほとんどです)が沈殿したりするといわれています。

このRNAがそれほど不安定というのは不思議な気がします。DNAは常温で何万年も安定ですので、その構造が一部変わった(糖に水酸基が一つ多い)だけでそれほど不安定になるとは考えにくい気がします。

それほど不安定であれば、PCR検査など正確に出なくなってしまいます。今回のワクチンを低温保存するというのは、安定性だけでなくほかの要素もあるかもしれませんが、あまり発表されるとも思われません。

こういった不思議なところがあるワクチンですので、日本で接種が始まっても様子を見ようかと思っています。