ごっとさんのブログ

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「夢を操る」方法はあるのか

2020-12-29 10:29:33 | 自然
私はほとんど夢を見ません。正確には夢を覚えていないというべきかもしれません。

かみさんは逆によく覚えており、起きた後で変な夢について話してくれます。私も夜中に面白い夢で目が覚め、かみさんに話そうと思って寝たら、起きたときは話そうと思ったことしか覚えておらず、夢の内容は全く分からないという経験があります。

夢に関して心理療法の専門家が解説していましたが、夢のような話しになるかもしれません。睡眠中の脳は、起きている間にうまく処理できなかった情報や感情を整理し、記憶を定着・適正化します。

そうして怒りや悲しみの感情を鎮静させているようです。その過程において、情報をカテゴリー分けしたり過去の記憶にアクセスしたりするときに、脳内で再生している映像が夢なのです。

基本的には脳が情報として記憶していない部分は夢に出てきません。記憶の中には自分で意識していない「サブリミナル記憶」も含まれるため、意外な事象が夢に出てくることもあります。

脳が処理しようとしていた事柄との関連や類似(時代、集団、場面など)が引き金となって記憶にない人や事象が引っ張り出されることもあるようです。脳が正常に機能している人なら、睡眠時間の長さにもよりますが、1日に平均して3〜5つの夢を見ます。

夢を見ている時は起きているときと比べて、記憶を固定する神経伝達物質があまり出ていないため、夢の記憶を覚えておくのは難しいとされています。レム睡眠の時は「体は休んでいるが脳は働いている状態」で、この時に夢を見ています。

しかしレム睡眠時に見た夢も、その後のノンレム睡眠が来ると忘れてしまいます。起きる直前にレム睡眠で、その時見ている夢を起床後も覚えていることがある程度です。

夢を覚えていないのは、夢に邪魔されないほどよく眠れたことを意味し、脳内の情報処理がスムーズに行われたと考えられます。

見たい夢を見ることは難しいのですが、夢の素材は自分の記憶と考えると、寝る前に見たい夢のイメージを膨らませたり、関連する事柄について思いめぐらせるのは効果があるかもしれません。

夢は自分の見聞きしたもので構成されるので、他者からの「お告げ」のようなメッセージ性はなく、自分が自分に当てたメッセージと表現するのが正しいようです。いわゆる「予知夢」については古くから研究されていますが、現在ではほぼ否定されています。

その他「夢占い」で深層心理を探ることは、心理学的にはあまり有効とはいえないようです。結局夢は個人の記憶の断片がつなぎ合わさったものですので、その中に何か意味があることは全くないという「夢の無い」話になってしまいました。