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ごっとさんのブログ

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加齢で筋力が低下する「サルコペニア」

2021-03-25 10:25:07 | 健康・医療
コロナ禍で自粛生活も長くなり、特に高齢者では運動不足に陥りがちです。

加齢などにより筋肉量が減り、全身の筋力が低下した状態を「サルコペニア」といい、転倒や骨折のリスクが高まるだけでなく、生活習慣病などにつながることもあります。

サルコペニアはギリシャ語で筋肉を意味する「サルコ」と喪失を表す「ぺニア」を組み合わせた造語です。医療や介護に頼らず日常生活が送れる健康寿命を考えるうえで注目されています。

ヒトの筋肉は古い筋肉が壊れる「分解」と新しいものが作られる「合成」を繰り返していますが、栄養や運動が不足すると、分解が合成を上回り筋肉量が減少してきます。筋肉量は30歳ごろをピークに毎年1〜2%程度減少するといわれており、加齢と栄養不足がこれを加速するわけです。

筋肉量が減少すると、体のバランスを保つ力が衰えて転倒しやすくなり、骨折のリスクが高まります。糖の代謝を調整する機能も影響し、血液中の糖が増えて糖尿病のリスクも高まります。

さらに喉の筋肉がやせ細り食べ物を飲み込む嚥下機能が低下することもあり、栄養状態の悪化で免疫が低下し感染症にかかりやすくなります。この筋肉量が減っても内臓脂肪は多いサルコペニア肥満というケースもあり、見た目だけではなかなかわからないようです。

日本サルコペニア・フレイル学会の診断基準では、握力が男性28キロ未満、女性18キロ未満、椅子から立ったり座ったりを5回繰り返すのに12秒以上かかる、というどちらかの場合、サルコペニアの疑いがあるとしています。

検査装置を備えた病院で筋肉量を調べ、一定の数値より低いことが確認されれば、サルコペニアと診断されます。予防のための食事は当然ですが筋肉を作るためのタンパク質を取ることが重要です。

ビタミンDを一緒に摂取すると、筋肉量がより効率的に増えるようです。サルコペニア外来がある病院では、タンパク質がどの程度足りないか尿検査で調べることができます。筋肉量を増やすには、運動の際に十分な栄養を取ることが必要です。

スクワットや座った状態で立つことを繰り返す運動などの筋トレを週2回程度行うと効果があります。コロナ禍で自宅に閉じこもり運動の機会が減っても、家の中で可能な範囲で体を動かすことが良いようです。

私自身は歳をとり体が動きにくくなってきたのは確かですが、まだサルコペニアというほどにはなっていないと思っています。それでももう少し家の中での運動をした方がよいのかもしれません。