ごっとさんのブログ

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サプリメントの効果は科学的に証明されているか

2022-10-03 10:30:06 | 健康・医療
毎週夜のテニススクールに言っていますが、このところ膝に痛みが出るようになってしまいました。

もう75歳ですのでやむを得ないのかもしれませんが、サポーターを付けることで対応しています。一方身体の痛みを消す効果を大々的にうたうサプリメントが巷にはあふれかえっており、通販健康食品市場の規模は2021年まで7年連続で拡大しています。

テレビのCMなどでも派手に宣伝していますが、本当に効果があるのでしょうか。糖にアミノ酸が結合したアミノ糖の一種であるグルコサミンは、すり減った膝の軟骨を再生して関節痛を軽減するとされています。

ところが専門家によると科学的な根拠はなく、有効性を否定する論文が次々に発表されているとしています。例えば2017年に「変形性膝関節症及び股関節症に対する経口グルコサミンの有効性のサブグループ分析」と題された論文んがあります。

ここでは長期間(2年)と短期間(3〜6か月)のいずれにおいても、グルコサミンと関節痛との関連は認められなかったと結論付けています。どうも飲用したグルコサミンが傷んだ軟骨の再生に役立つという、科学的根拠はなく、膝を守る効果は期待できないようです。

グルコサミン同様コンドロイチンも軟骨の構成成分のひとつで、軟骨に弾力性と保水性を与えるとして、医薬品成分と認められています。

コンドロイチンの効果を得るには、一日あたり約800mgの摂取が必要とされていますが、サプリの場合この接種目安に満たないことが少なくないようです。私はこのコンドロイチンなどの摂取には大きな疑問を持っています。

この関節などに有効とされるコンドロイチンやヒアルロン酸は多糖類という、糖がたくさん結合した構造を持っている大きな分子です。これが腸からそのままの形で吸収されるとは思えないのです。

確かに腸はタンパク質などをそのまま吸収することがまれにはありますが、通常は低分子(糖やアミノ酸)に分解して吸収します。こういった経口摂取してもそのまま吸収されない代表例がコラーゲンです。

これは錠剤以外にもドリンク剤が多く販売されており「飲むサプリ」としても有名です。しかし経口摂取したコラーゲンは消化段階でアミノ酸に分解され、そのまま吸収されることはないことが証明されています。

その他腰痛や肩こりなどの炎症系の痛みに効果があるといわれているのがセサミンです。ゴマにはゴマリグナンという抗酸化作用のある成分が含まれていますが、その構成成分の大部分がセサミンとなっています。

それでもセサミンを摂取して身体の痛みが治まったというデータは報告されていないようです。このように多くのサプリメントに科学的根拠ないとしてきましたが、開発されている以上何らかの効果はあるのかもしれません。

特にサプリを飲んでいるという「プラセボ効果」は期待できるでしょう。