ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

カルシウム結石が多い尿路結石の最新治療

2022-10-25 10:57:28 | 健康・医療
私がまだ大学に行っていたころですが、後輩に尿路結石があり痛みの出る予兆があるようでした。

今晩当り危ないので泊ってくれといわれ、彼の下宿にとまったのですが寝る頃痛みが出て、病院まで送りました。その痛み苦しみは本当にひどく、なりたくない病気の筆頭になっています。

近年は内視鏡で直接レーザーを当てて砕いたり、取り出したりする新しい治療法が広がっているようです。尿路結石は尿の成分が結晶化して体内で石状の塊になったものです。見つかる場所は腎臓、尿管、膀胱に分かれ、症状が全く異なってきます。

結石が腎臓にある場合はほぼ無症状で、尿管に落ちて詰まると尿が滞留して尿管や腎臓が膨れ、背中から脇腹、下腹部にかけて猛烈な痛みを生じ、血尿が出ることもあります。

膀胱の結石の主な症状は血尿や頻尿、排尿時の痛みなどで、石が膀胱の出口をふさぎ尿が出なくなることもあるようです。結石の9割近くはカルシウムとシュウ酸やリン酸が結合してできる「カルシウム結石」です。

尿路にカルシウム結石ができる人は増加傾向で、男性は7人に1人、女性は15人に1人が一度は経験するとされています。怖いのは合併症で、特に免疫力が低下した高齢者は尿路結石から感染して腎盂腎炎を起こしやすく、細菌が血液中に入ると、敗血症で死亡するリスクが非常に高くなります。

治療法は、小さな結石には通常は鎮痛剤を投与して約1か月様子を見ます。尿管が広がって尿が流れる様になると、痛みも治まります。1980年代以降は、体外から衝撃波を当てて結石を砕き、排出を待つ治療法が広がりましたが、破片が残ると再発しやすいのが課題でした。

2000年代に入ると、尿管の内径が5ミリなのに対し、太さ3ミリ以下の細くて柔軟な内視鏡が登場し、尿道から尿管の上部や腎臓まで挿入して結石に直接レーザーを当てて細かく砕いたり、ワイヤで挟んで取り出したりできるようになりました。

腎臓に直径2センチを超える結石がある場合は切開手術をしていましたが、今では背中側から小さな穴を開けて内視鏡を挿入し、結石を割って取り出すことで患者の負担を抑えられるようになりました。

予防には食事以外に1日約2リットルの水を飲むと効果的とされています。またカルシウムは積極的に摂った方が良いとされており、腸内でシュウ酸と結びついて便として排出されるため結石になりにくいとされています。

一般に肥満は尿路結石になるリスクを2〜3倍に高め、逆に結石を経験すると将来は肥満になりやすい傾向があるとされているようです。

尿路結石は激しい痛みが知られており、予防は難しいのかもしれませんが、ならないように祈る病気といえそうです。