ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

多剤服用の高齢者問題は解決できるのか

2022-10-05 11:03:58 | 
私の友人も元気なのですが色々不調があるようで、多くの薬を服用しているようです。

厚生労働省の社会医療診療行為別統計によると、75歳以上の4人に1人が6種類以上の薬を飲んでいます。たとえ医師から処方されたものでも、6種類以上の薬を飲むと副作用が起こりやすくなることが分かっています。

私の基本的な考え方としては、高齢になれば身体の部品が傷んでくるのは当然のことで、これは薬を飲んでも回復することはありません。特に自覚症状のない生活習慣病などは、薬で治療する必要はないと思っています。

よく薬の副作用といいますが、その薬の主作用である、血圧を下げたりコレステロールを下げたりする作用で、身体が不調になることは多いと思っています。

かみさんの年上の友人が色々不調が出ており、聞いたところやはり多剤服用していました。そこで降圧剤をやめてみたらと伝えたのですが、親戚が脳卒中で死んでいるので怖くてやめられないとのことでした。このように服薬を減らすというのは、なかなか難しい問題です。

身体の不調を感じるほどではなく、加齢により肝臓や腎臓の機能は低下していきます。口から取り込んだ薬が分解されて体外に排出されるまで、高齢者は時間がかかるのでその分薬の成分が体内に長くとどまり、薬が効きすぎてしまうことがあります。

私は市販の風邪薬など飲む場合、成人3錠という指定があっても2錠飲んでいますが、それでも十分効果は出ています。

薬が効きすぎていることに気づかずに長年同じ量を飲んでいたせいで、ふらついて転んで骨折したり寝たきりになってついには認知症を発症などという事態もありうることです。

逆に長年寝たきりだった人が入院して飲んでいた薬を中断したら、血圧も下がって元気になり退院時には歩いて帰れたというようなことも聞かれます。

専門家によると多剤服用で注意すべき薬は、1.不眠症の薬、2.うつ病の薬、3.高血圧の薬、4.血液サラサラの薬、5.糖尿病の薬、6.過活動膀胱の薬、の6種類を上げています。普段飲んでいる薬の中に上記6種類の薬が入っていれば、それが減らす薬の第1候補になるとしています。

ただし個人の判断で減らすのは当然ですがあまり良くなく、専門家の意見が必要なことは確かです。多剤服用となる原因は、複数の医療機関に罹ってそれぞれ処方されているような場合は、最も信頼できそうな医師にすべての薬を見せて相談するのが良いのかもしれません。

本来「お薬手帳」によって薬剤師はその人が服用している薬をすべて把握できるはずですが、薬剤師は医師が処方した薬を減らすという行為ができないというのが現在の医療現場の問題かもしれません。

本来薬剤師はそういった点も含め管理しているはずですが、現実的には何ら薬剤師に期待ができないというのは残念であり、結局患者個人が対処することになっているのが現状です。