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ガンと闘うための最新データ「年齢調整死亡率」

2022-10-22 10:32:38 | 健康・医療
私はガン年齢といわれる歳をとっくに過ぎていますので、いつガンになってもおかしくないと思っています。

ただ75歳を過ぎてくるとたぶんガンの進行も遅くなり、治療をしてもしなくても寿命は大して変わらないのではないかというのが持論です。

ガン死亡率の傾向はずっと増え続けており、疾患別の死亡率は1位となっています。最近ガン研究振興財団から、「年齢調整死亡率」というデータが公表されました。

ガンは加齢とともに増加していきますので、もし高齢者の増加が無かったら、つまり標準となる年の(ここでは1985年を使用しています)年齢構成であれば、死亡率はどう変わるかを計算したものです。

この数値がどういう意味を持つのか私はやや疑問に思っていますが、医療の進歩やガン対策の効果を訴えるためには良いデータとなるのかもしれません。これを見ると全体的に減少傾向にはなっていますが、特に胃ガンは男女とも劇的に減少しています。

胃ガンは年齢調整をしなくてもやや減少していますので、それが強調されたような結果といえるようです。男性ではほかに肝臓ガンと肺ガンの年齢調整死亡率が1990年代を境に下がっており、大腸ガンと前立腺ガンでも低下傾向にあります。

これは喫煙や飲酒量が減ったことや、大腸ガン検診と肺ガン検診の受診率が上がったことなどを理由としています。69歳以下の大腸ガン検診の受診率は2010年では約28%でしたが、2019年には約48%に向上しています。

また肺がん検診の受診率も、同時期に約26%から約53%になっています。女性では肝臓ガンの年齢調整死亡率が大幅に低下していますが、乳ガンが増え続けています。69歳以下の乳ガン検診受診率は、近年徐々に増えているものの2019年時点で約47%となっています。

この辺りは乳ガンが高齢化によるものではないという単純な理由のような気がしています。ここでは都道府県別のガン年齢調整死亡率を出し、色々と考察しています。

私は都道府県という区切りに何の意味があるか分かりませんし、本来日本人は均質で医療の地域差も小さいといわれているのに、むりやり「海なし県」ではとか解析するのは何の意味もないと感じています。

またここに出ているのはあくまで死亡率であり、ガンになった患者数ではありません。つまり年齢調整をすれば死亡率が減っているということは、最近の医学の進歩でガンで亡くなる人が減ってきたということではないでしょうか。

確かにガン検診の受診率が上がれば、早期発見につながり完治する人も増えるでしょう。ただそれ以上に高齢化が進み、ガンになる高齢者が増加し実際の死亡者数は増加しているということのような気がします。

結局年齢調整死亡率などあまり意味はなく、我々団塊の世代がいなくなる2040年ぐらいまでは、ガンの死亡者数は増加するでしょう。