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地球に「生命の材料」を運び込んだのは

2024-06-07 10:36:12 | その他
このブログでも何回か書いていますが、私は宇宙にほとんど興味はありません。ただ生命発生の中に宇宙説がありますので、可能性は低いと思いますが若干注視しています。

隕石の中には火星や月から来たことが分かっているものもありますが、多くは小惑星から来たものであると考えられてきました。2003年5月内之浦宇宙空間観測所から、探査機「はやぶさ」が打ち上げられました。

目的は小惑星に着陸し、そこから試料を持ち帰ることでした。この小惑星は「イトカワ」と名付けられました。この後色々あったようですが、はやぶさの着陸時の衝撃でイトカワの試料が少量ながら採取できたことが帰還後に分かりました。

地球帰還は大幅に遅れましたが、2010年6月に地球大気圏に突入、サンプルカプセルは無事に回収されました。イトカワはコンドライトという分類ですが、炭素質コンドライトよりも水や有機物の含量がかなり少ないため、イトカワの試料中の水や有機物の含量も少ないことが予想されていました。

実際に有機物分析も行われましたが、アミノ酸量は検出限界以下でした。このはやぶさの成功を受けて、その後継機「はやぶさ2」をどう計画するかが議論されました。

初号機がS型小惑星に行ったので、次は炭素質コンドライトに似た外観で、水や有機物を多く含む可能性がある「C型小惑星」が候補となりました。太陽系の起源のみならず、生命の起源に関する情報が得られることも期待できるとの意見が優勢となりました。

結局C型小惑星行くことが決まり、その対象として後に「リュウグウ」と名付けられた小惑星が選ばれました。2014年12月、はやぶさ2が種子島宇宙センターから打ち上げられ、2015年10月に小惑星名が「リュウグウ」に決まりました。

2018年6月にリュウグウに到着、2回着陸が行われました。その後帰還の途に就き。2020年12月無事に試料カプセルが地球に送り届けられました。2022年からはリュウグウの試料の初期分析結果の報告が相次ぎ、C型小惑星が炭素質コンドライトの母天体であることがはっきりしました。

2023年には種々のアミノ酸が、右手型と左手型が同じ量だけ存在する事、つまりラセミ体であることが分かりました。また核酸塩基のひとつであるウラシルが検出されたことも報告されました。

これらのことから、小惑星の内部に存在した水や有機物が、そのかけらである炭素質コンドライトにより地球に運びこまれた可能性が強くなったのです。

ただ私はこのように宇宙からの有機物が生命誕生の原料になったとは考えにくいと思っています。こういった微量の有機物からでは、生命は生まれないのではと考えています。


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