ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

誰もがなり得る「認知症」早期発見と対処法

2023-11-13 10:33:45 | 健康・医療
私の周りには認知症が多く、私の母や女房の両親も認知症を発症して亡くなっています。その経験からタイトルのような早期発見や対処法は非常に難しいと感じています。

認知症は個人差もありますが、一般的に波がありしっかりする時と本当にボケた感じになるときがあるようです。私の母も何か刺激があるとしっかりし、誰か来たときや電話の対応は本当にしっかりしていました。

母は介護を受けていましたので、定期的にケアマネージャーが介護度の認定をしていました。ある時ケアマネージャーが来て母にいろいろ質問をし、私もそれを聴いていたのですが、この時母は非常に明晰な回答をしていました。

この時認知症が改善したという事で、介護度が下げられましたが、ケアマネージャーという仕事をしていても、認知症の波には気が付かないようでした。帰った後母はいつもの状態に戻っていました。これは認知症の評価がいかに難しいかを表わしているような気がします。

2018年に東京大学と香川大学が共同で「ABC認知症スケール」という評価法が開発されました。詳細は分かりませんが、認知症の日常生活に関する13項目の質問を家族に行い点数化するようです。

これは認知症の進行度を10分ほどで評価でき、どんな機能が衰えているのか、行動心理状況が出ているのかといったことが分かるとしています。ここでのポイントは質問を本人ではなく「家族」にするところでしょう。この方が状況によらず正確な評価ができる気がします。

さて治療薬としては、脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンを増やす3種類のコリンエステラーゼ阻害薬と、NMDA受容体の作用を調整する受容体基拮抗薬があります。そして今年、厚生労働省は新しい治療薬のレカネマブを承認しました。

これはアミロイドベータを制御することによって、認知症をコントロールするという新しいタイプの薬です。レカネマブの投与によって、認知症の進行を30%程度遅らせることができるようです。具体的には、3年間治療をすれば1年間進行を遅らせることができるという事です。

期待の新薬を使っても症状を改善することはできず、進行を若干遅らせるだけというのがこの病気の難しいところかもしれません。私の母は認知症の治療はしませんでしたが、それほどひどくなる前に亡くなりました。

女房の母は治療はしたのですが、最後は家族の認識すらできなくなってしまいました。私も76歳ですのでそろそろ発症してもおかしくない歳となりましたが、どう対処すべきかは本当に難しい問題といえそうです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿