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最近増え続けてきた高齢者の「腎不全」

2023-11-14 10:34:38 | 健康・医療
ネコは年を取ってくると多くが腎臓病になってしまいます。主な症状は食欲がなくなるのですが、血液検査をすると腎臓の数値が悪くなっています。

何とか食べさせようといろいろ与え、20歳で亡くなったホーキというネコは、ホタテと甘えびで何とか生きていました。

さて人間も最近は高齢者の「腎不全」が増加しているようです。腎臓の主な働きは、体に中に溜まった老廃物や水分などを尿として身体の外へ出すことです。

これを助けるものとして日本では、1967年に血液透析、1984年には腹膜透析が健康保険の適用になったことで、普及が進み腎不全になっても生きられるようになりました。

透析する患者も増え、2021年には1980年に比べると9.6倍の35万人となり、65歳以上が70%を占め、75〜79歳は14%、80歳以上は23%となっています。透析開始年齢も高齢化し、最も多い年齢層は男性70〜74歳、女性は80〜84歳になっています。

腎不全の治療には、1.腎移植、2.血液透析、3.腹膜透析、4.保存的腎臓療法(透析非導入緩和ケア)があります。日本は血液透析90%以上、腎移植5%、腹膜透析3%で腹膜透析が著しく少ないのが特徴ですが、先進国では腹膜透析が20%にもなります。

保存的腎臓療法は、腎移植や透析を選ばない治療法で、腎不全に由来する諸症状への対応と苦痛の緩和を行います。2021年の報告では、世界124か国で行われ、欧州、北米を中心として確立されつつあり、透析患者の高齢化が背景にあります。

血液透析は血液を血管から身体の外に取り出し、透析器を介して老廃物や余分な水分を取り除いた後、再び体内に戻します。高齢者は透析中に血圧が下がってショック状態になり、心停止することがあるようです。

老化が進行した高齢者では、治療による利益よりも負担が上回ることが多く、「80歳以上で日常生活障害度が高度の場合、透析導入後3か月以内に37%の人が死亡している」と2016年に報告されています。

腎移植も透析も選択しない保存的腎臓療法は、透析の恩恵を受ける可能性が低い患者や透析を選択しない患者にとり、適切な選択肢とされつつあります。患者中心の医療で、腎不全症状の軽減だけでなく、心理的、社会的支援などを行います。

保存的腎臓療法を選択した場合の生存期間は、患者の状態次第ですが、数日から数カ月です。高齢で全身の臓器が衰弱している場合は、透析を行わずに穏やかに亡くなることができるようです。

この治療法は具体的に何をするのかよく分かりませんが、私も腎臓が悪くなったらこの保存的腎臓療法を選択したい気がします。


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