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温泉への入浴で疾病リスクや腸内細菌叢に変化

2023-01-09 10:35:07 | 健康・医療
私も温泉は好きで、ゆったり湯につかっていると癒される感じがします。

残念ながら最近はあまり温泉に行くことがないのですが、近くに日帰り温泉ができましたので行ってみようかと考えています。

温泉に浸かると色々な病気の予防などの効用があるといわれていますが、あまり科学的な検証は行われていませんでした。

2022年12月に九州大学都市研究センターや別府市などが共同で、温泉の入浴によって「疾病リスク」と「腸内細菌叢」に変化が生じることを実証実験で証明したと発表しました。温泉といえば日本人にとって憩いの場のひとつで、旅行の目的地としても高い人気を誇っています。

この温泉は泉質別ににさまざまな健康効果があるとされ、入浴することで心筋梗塞に代表される虚血性心疾患や脳卒中の発症者数が減るといったことや、温泉入浴により発症予防効果が促進されるといった仮説が立てられています。

ただしこれらはあくまで仮説であって、医学的・科学的な健康効果はまだ未解明な部分が多くあったようです。そこで別府市などは未解明な部分を検証したいという事で、この実証実験を開始しました。

今回の実証実験では、140人の男女参加者を性別や年代別に分類し、泉質の異なる温泉に一週間入浴してもらいました。入浴の前後に参加者の腸内細菌叢をゲノム解析し、その結果から温泉入浴の健康効果を科学的に検証しました。

被験者が入浴する温泉は、塩化物泉、単純温泉、炭酸水素塩泉、硫黄泉、硫酸塩泉の5種類の泉質に分けられました。主な実験結果としては、単純温泉に男性が入浴すると「過敏性腸症候群」の疾病リスクが優位に減少することが分かりました。

また50歳未満の男性は5つの泉質の温泉のどれかに入浴することで「痛風」の疾病リスクが優位に減少することも判明しました。

参加者の腸内細菌叢については、男性が炭酸水素塩泉に入浴することでビフィズス菌の占有率が増加し、女性が単純泉に入浴することでコプロコッカスの占有率が増加することが分かりました。

また50歳未満の女性が塩化物泉に入浴することでフィーカリバクテリウムの占有率の増加がみられたとしています。このように温泉に入浴することで、泉種によらず各種疾病リスクを減少できる可能性があることが実証されました。

今回の結果は温泉の効果というよりは、長時間体を加温する効果ではないかと私は感じています。これが本当に科学的検証となるのかはやや疑っていますが、まあ従来言われてきたことが実証され、温泉には効能があるといえることは確かです。

私もゆっくり温泉に浸かって、湯上りのビールを楽しみたいという気持ちになってきました。


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