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軽症となるオミクロン株で死亡者数はなぜ増加するのか

2023-01-10 10:35:15 | 時事
新年になっても新型コロナの感染者数は、減少する傾向が出ていません。

昨年感染者の全数把握をやめるというような話しが出ていましたが、毎日詳しい感染者数が発表されています。現在猛威を振るっているオミクロン株が出始めたのは、2022年1月の第6波からです。

これは重症度が低くただの風邪レベルと考えられてきましたが、これまでの国内の感染者数・死亡者数のほとんどがオミクロン株で占められており、この1年間で約4万人の命が失われました。

新型コロナの重症化率や致死率がインフルエンザレベルまで下がったのに、なぜこのような事態に至ったのか感染症の専門家が解説しています。

インフルエンザと決定的に違うのが感染性で、新型コロナは基本再生産数でインフルエンザの数倍は高いとされています。

季節性インフルエンザの基本再生産数(1人の感染者が何人に感染させるか)は約1.3ですが、新型コロナの初期の株では約3で、デルタ株やオミクロン株などの新たな変異株が登場するたびに上昇し続け、現在5以上ではないかと推察されています。

高齢者施設で数人インフルエンザに罹るという事はあっても、施設全体が壊滅的な状況に陥るというのは新型コロナの感染性が高いからにほかなりません。

実際に軽症・中等症のコロナ病棟で高齢者が亡くなることが多く、高齢者は人工呼吸器などを希望しないため、重症としてカウントされずに亡くなるとしています。

つまり死亡者数は、死亡率×感染者数で計算されますが、この感染者数が増加しているため死亡率が低くなっても死亡者数が増加するという結論になっています。私はこの議論にあまり納得していません。

まず死亡者の平均年齢ですが、あまり正確には出ていませんがある新聞社は79.5歳としていますので、80歳ぐらいのようです。コロナの感染者はそれほど高齢者が多くないのに、この平均年齢はあまりに高いような気がします。

この原因はコロナ死亡者の定義によるものです。厚生労働省の指針によれば、コロナ陽性者が死亡した場合はすべてコロナ死者数にカウントされます。つまり高齢者が基礎疾患などが悪化して亡くなっても、老衰や脳卒中、心不全などで亡くなってもコロナ陽性であればすべてコロナ死亡者となるわけです。

従ってコロナの重症者がゼロでも、何人も死者が出るといった奇妙な状況となるわけです。このあたりはあまりにもおかしく、愛知県知事は新型コロナ感染症の重症者数や死亡者数の定義、公表方法など見直すように国に要請しています。

本当にコロナが原因で亡くなった人という定義に代えれば、コロナ死亡者数は大幅に減少するのではないでしょうか。

つまりオミクロン株で死者数が増加しているのは、高齢者施設などで高い感染力のため多くの重篤な病人が感染しているという事のような気がします。


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