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未だに多くの謎に包まれた「しゃっくり」の話し

2023-04-28 10:36:29 | 自然
「しゃっくり」という現象に悩まされることは多いと思いますが、未だに多くの謎に包まれているようです。

私はしゃっくりが出ると息をいっぱいに吸い、息を止めて肺に力を加えるという方法をやっていますが、息を吐いた瞬間に出てしまうなどあまり良い止め方とはいえないようです。

しゃっくりは自然に止まるものと思っていましたが、米国では年間4000人ぐらいがしゃっくりが原因で医療機関を受診しているそうです。

膝の皿の下を軽くたたくと足が跳ね上がりますが、しゃっくりもこれと同じ反射運動で、哺乳類全般にみられる現象でイヌやウマやウサギも例外ではありません。しゃっくりは、横隔膜と脳をつなぐ神経経路を信号が繰り返し行き来することで起こります。

横隔膜は胸腔と腹腔を仕切る膜状の筋肉です。これが何らかの刺激によって急激に収縮して下がると、空気を吸うときと同じように胸腔の容積が増します。そして肺に空気が吸い込まれるとほぼ同時に、反射によって喉頭蓋が素早く閉じられ「ヒック」という音が出ます。

これがしゃっくりで、この現象は反射が止められるまで続きます。たいていの場合しゃっくりは横隔神経や迷走神経が刺激されることで起きます。いずれの神経も人類の祖先である魚類や両生類で発達したものです。

この魚類や両生類ではしゃっくりが必要な動作であったものの名残といえそうですが、哺乳類は赤ちゃんだったころの名残という説もあります。哺乳類の赤ちゃんは乳を飲みますが、赤ちゃんは大人よりも頻繁にしゃっくりをします。

このときしゃっくりはげっぷと同様に胃に溜まった空気を反射的に外に出すのに役立っているという説です。しゃっくりを頻繁にするのは赤ちゃんだけでなく、妊娠10週目の胎児もしゃっくりをします。

これについては専門家はしゃっくりをすることで胎児の脳は身体のさまざまな部分の位置を覚えているという仮説を立てています。胎児はしゃっくりをすることで、誕生後すぐに元気よく呼吸ができるように練習していると考えられるようです。

さてしゃっくりはたいてい2日以内に自然と治まります。長引くしゃっくりには、脳腫瘍など深刻な病気が隠れている可能性もあります。また難治性のしゃっくりは、ガンの化学療法やステロイド剤の使用でよく見られる副作用であり、患者が51歳以上の男性だと9割以上で現れます。

しゃっくりの治療薬も試されており、筋弛緩剤や横隔膜の痙攣を抑える薬、神経の反応を変える薬などがありますが、「質の高い証拠」は不足しているという評価のようです。

ここではしゃっくりを止めるための工夫は省略しますが、どんな方法でもそれなりの効果はあるそうです。結局原因などよく分からないようですが、ある意味自然現象として捉え、自然に治まるのを待って問題はないといえるようです。


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