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新型コロナワクチンとアナフィラキシー

2021-05-30 10:25:47 | 健康・医療
私の住んでいる市はやや対応が遅いようで、先日やっとワクチン接種券が送られてきました。

体育館などに並んで集団接種は受けたくないので、かかりつけの医院のHPを見たところ隣の市ですが、既に予約は埋まっているようでした。

市の広報に出ていた個別接種できる医療機関の一覧表に自宅のすぐ近くの昨年開業したクリニックがありましたので、そこに電話したところ簡単に1回目が7月上旬、2回目が7月下旬に予約できました。

麻雀仲間など友人に連絡したところ、6月中に予約できたのもいれば、まだ予約ができず苦労している等様々なようです。

このところワクチンとアナフィラキシーが話題になっていますが、頻度は非常に低いようですのでそれほど気にすることはないのですが、少し調べてみました。

ファイザーのコロナワクチンの添付文書には、予防接種を受けることが適当でないものとして、以下の記載があります。1.明らかに発熱している(37.5℃以上)、2.重い疾患にかかっている、3.ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症の既往歴がある、となっています。

アナフィラキシーについては「アレルゲンなどの侵入により、複数臓器に全身性のアレルギー症状が惹起され、生命に危機を与えうる過敏反応」と定義されています。これで有名なのがハチ毒に対しての反応です。

1回目にハチに刺されてハチ毒が体内に入った時に、IgEというハチ毒のみに結合する免疫反応物が体内で生成されます。そして2回目にハチに刺された際には直ちにハチ毒とこのIgEが体の中で結合し、その結合体が皮膚や気道、消化管など全身のいたるところで「即時型アレルギー」と呼ばれる反応を起こし命にかかわることがあります。

アナフィラキシーは、「急に症状が出る」「急速に進行する」「複数の臓器にまたがる」ということが特徴です。その中で血圧低下や意識障害を伴った場合「アナフィラキシーショック」と呼ばれており、生命に危機が及ぶため速やかな診断と医療処置が必要となります。

アメリカ疾病予防センター(CDC)によると、ファイザー製のワクチン接種でのアナフィラキシーの頻度は100万回接種当り4.7回と報告されていますので、頻度としては非常に低くあまり気にする必要はないのかもしれません。

アナフィラキシーが起きるときには、投与以前に原因物質に対するIgEが体内で産生されている必要があります。始めて接種するのにアレルギーが起きてしまう原因としては、ワクチンに含まれる成分であるPEG(ポリエチレングリコール)の存在が推定されています。

ワクチンでのアナフィラキシーの90%以上が女性に起きているのは、化粧品に含まれるPEGが関与している可能性が考えられています。実際の頻度から見ても、ワクチン接種でアナフィラキシーを気にする必要はなさそうです。


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