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カフェインの覚醒効果と認知機能

2021-06-29 10:34:24 | グルメ
私はコーヒーが好きでよく飲みますが、モーニングコーヒーというわけではなく何か飲物が欲しい時に飲む感じです。

最近コーヒー等に含まれているカフェインの効能についていろいろ報告されています。例えば心臓病や脳卒中を予防するほか、糖尿病の血糖値の改善や脂肪燃焼促進による肥満防止から、大腸ガンや肝臓ガンの予防効果があるとされています。

この辺りはどの程度信頼性があるのか分かりませんが、好きで飲んでいるコーヒーですので別にこういった効果を期待しているわけではありません。

最新の研究によると、カフェインを摂取しても認知機能は向上せず、覚醒はするものの睡眠不足によってミスが発生する可能性があると報告されています。

276人の被験者を対象としたこの研究では、さまざまな難易度の課題を、1起きている時、2実験室で徹夜した後、3家に帰って寝た後、という状況で完了する能力を比較しました。2番目の課題を行う前に、一部の被験者には200mgのカフェインを、その他の被験者にはプラセボを与えカフェインが睡眠不足による障害を軽減するのかの検証を行いました。

その結果カフェインはタスクを完了するのを助けてはいるが、睡眠不足のグループと比較してタスクの完成度を上げているわけではなかったようです。

研究グループによると、睡眠不足はどのタイプのタスクにおいてもパフォーマンスを低下させていますが、カフェインの摂取は、簡単なタスクを成功させる手助けになることが分かりました。

一方一連の手順を決められた順序で、漏れや繰り返しなく実行する手段においては、カフェインはほとんど影響がありませんでした。カフェインは目を覚まして作業に集中する能力を向上させるかもしれませんが、医療ミスなどの原因となるミスを防ぐ効果はあまり見られなかったようです。

実際に時間外の手術は、午前中の手術と比べて死亡率が高いことが判明しており、疲労が医療の結果に関与している可能性が示唆されています。睡眠不足がなぜ認知機能に影響するのかは不明なようですが、ワーキングメモリや注意力、意思決定力が低下することはよく知られています。

医療従事者や重要な意思決定をする人にとって、睡眠不足は大敵ということになります。職場でのパフォーマンスを上げるなら、カフェインよりも睡眠をとれる環境を用意する方が良さそうです。

カフェインは目を覚ましてくれる効果はあっても、認知能力は向上させてくれないので、結果は良くならないというのが結論となっています。

コーヒーですっきりしたような気分になっても、ミスが減るわけではないというのは当然のような気がします。


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