ごっとさんのブログ

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ガンゲノム医療が進展

2021-06-28 10:27:07 | 健康・医療
ガンは遺伝子変異による細胞の病気ですが、その原因は加齢や喫煙とされています。

私はガンが発症するのは、細胞が増殖するときにDNAも複製されますが、その時のコピーミスが原因と考えています。このコピーミスを修復する機構を持っていますが、それが加齢によって弱まることで、高齢者の発症が多くなるわけです。

現在抗ガン剤は、肺ガンや胃ガンなどと部位別に分類されていますが、本来どんな遺伝子変異によってガン化したかで分類すべきと思っていました。

ただ現在最も多く使用されている抗ガン剤は、増殖速度の速い細胞を攻撃するというメカニズムですので、臓器の種類によって効果の出やすさが違っていることも確かです。

近年ガン細胞の遺伝子変異を調べて、効果が見込める薬を探す「ガンゲノム医療」がやっと広がってきました。これは2019年に多数の遺伝子を一度に調べる「ガン遺伝子パネル検査」が公的医療保険で認められてことも寄与しているようです。

ガン治療では特定の遺伝子変異を狙い撃ちする「分子標的薬」を使うことがありますが、臨床試験で効果が確かめられた部位のガンでは保険が適用されています。しかし別の臓器のガンでも、原因の遺伝子変異が同じなら効果を発揮することはあります。

保険で認められたガン遺伝子パネル検査は、カバーする遺伝子が114種類と324種類の二つの検査があります。手術などに採取されたガン組織を検査会社に送ると、解析し変異のある遺伝子や対応する分子標的薬を探すことになります。

厚生労働省によると、2019年9月から20年8月に検査を受けた186病院の合計7467人のうち、治療に結びついたのは607人(8.1%)となっています。薬が見つかっても国内未承認で入手できないなどの事情で治療を断念することもあるようです。

この様に遺伝子変異に対応する分子標的薬はごく僅かであり、この分野の医薬開発が望まれます。また現状は対応する治療薬が見つかったとしても、完治するに至らず若干の延命効果が認められる程度です。

この辺りは遺伝子検査をける患者が標準治療では効果が出ないといったケースに限られるため、検査結果が出るまでの約2か月で悪化してしまうことも多いとしています。

現在までにこのガンゲノム医療によって、適応症になっていない分子標的薬で効果が出る場合もあるようですので、ガンの新しい治療法と言えるようです。

この治療法でどのくらいの医療費がかかるのかはよく分かりませんが、安価な一般的な治療法になるにはまだまだ時間がかかりそうです。


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