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「梅毒」の患者年間1万人を超える恐れ

2022-10-15 10:27:06 | 健康・医療
性感染症の「梅毒」の患者が増加しており、今年は現在の調査方法となった1,999年以降で最多となるようです。

それにしても梅毒という病名はいかにも古臭く、江戸時代ごろに命名されたのではないかという感じですが、確かなことは分かりません。

現在は良い治療薬があり、1回で完治するといわれていますが、抗生物質の発見以前は結核と同じように治り難い病気だったのかもしれません。

梅毒は「梅毒トレポネーマ」という細菌が原因で発症するとされていますが、昔は梅毒というとスピロヘータが原因となっていましたが、現在はより詳しく分類されているのかもしれません。主に性的な接触により、性器や口、肛門の粘膜や皮膚の傷口から体内に菌が収入します。

コンドームで予防できるようですが、口に症状があるとキスでも感染する場合があるようです。国立感染症研究所によると、9月4日までに報告された梅毒患者数は8155人で、年1万人を超えるペースで増えています。

戦後間もない時期には20万人以上の患者がいましたが、抗菌薬の普及で大幅に減っています。2010年代以降に再び増加に転じ、SNSを通じた不特定多数との性交渉の増加が背景にあるという指摘もありますが、詳しい理由は分かっていません。

性別では男性は20代後半〜50歳代前半、女性は20代の患者が多い傾向にあります。半年以内に性風俗サービスを利用した男性、従事した女性がそれぞれ3〜4割を占めています。

症状は性器や口内の潰瘍、太ももの付け根のリンパの腫れのほか、身体の一部や全身に広がる赤い発疹などで、何年もたってから心臓や血管、脳に障害が起きることもあります。

梅毒は発疹が出る他の病気と似た症状のため「偽装の達人」ともいわれ、痛みやかゆみがない人も多く、放置して感染を広げる恐れがあるとしています。主な治療法はペニシリン系の抗菌薬で、1日3回、4週間ほど服用します。

今年1月発売の新薬「ステルイズ」は、同じくペニシリン系の抗菌薬で、尻の上部にある筋肉に注射し、感染から3か月以内ならば1回の処置で済むようです。ただし発熱や頭痛、注射した部位の筋肉痛などの副作用が出る場合もあります。

この様にもはや梅毒は恐ろしい病気ではないのですが、若い女性の感染で懸念されるのが母子感染です。母親の胎盤を通じて胎児に感染する「先天梅毒」は、死産や赤ちゃんが障害をもって生まれることに繋がります。

梅毒というと前述のように古臭いイメージがありますが、性感染症である限りこれからも続いていく病気のような気がします。


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