小保方さんの手記「あの日」について、前回私が読んだ感想を書いてみました。今回はその内容を簡単に紹介しますが、動物細胞培養という分野は基礎的なことしかわかりませんので、若干あいまいになるところがあります。
また私は大きな勘違いをしていました。問題になったSTAP細胞の研究は、理化学研究所内で小保方さんが、ユニットリーダーとして行ったことを論文として投稿したと思っていました。しかし実際は小保方さんが大学院の博士課程からポスドクとして、理研とは無関係にやった研究でした。その割には理研がなぜあそこまで真剣に究明しようとしたのか不思議ですが、この点はまた改めて書くかもしれません。
「あの日」は簡単な前書きの後、早稲田の応用化学科の大学院進学から始まります。小保方さんは再生医療の研究がやりたいということで、東京女子医大に出向き、そこの教授に指導を受けることになりました。このことは別に珍しいことではなく、多くの大学が連携関係にあり、他大学の院生を受け入れています。ここでは口腔からとった上皮細胞を培養し、自家移植して変化を見るといった研究でした。この内容もなかなか面白いものですが、ここで小保方さんは動物細胞培養の技術を身に着けたことになります。
そして「学振」となり博士課程に進学すると、すぐにアメリカハーバードへの留学が決まりました。ハーバードではB教授(組織培養では有名な人のようです)の指導のもと、羊の上皮細胞の培養から始まりました。このB教授は、いろいろな組織の中には、傷ついたりした場合に修復するために、その組織の中のすべての細胞に分化しうる、いわば限定的な幹細胞があるという持論で、この細胞を分離する研究がおこなわれていました。
小保方さんはこの細胞の中には、限定的な幹細胞だけでなく、あらゆる細胞に分化可能な万能幹細胞がいるのではという仮説を提出し、研究室を挙げてその細胞探しが始まりました。これは非常に根気のいる仕事でしたが、幹細胞マーカーとして一般的に使われているものを使い、緑色に光る細胞をついに見つけました。これにより小保方さんの留学期間を半年延長し1年となりました。
その後はこの細胞(スフィア細胞)を効率よく分離する方法と、本当に万能性を持つかの実証実験に入りました。スフィア細胞の分離には、組織の細胞をばらばらにし、通常組織細胞はかなり大きいので、細い管の中を何度も通すことにより大きな細胞を破壊し、小さなスフィア細胞だけにするというのが基本です。この手法やその後培養条件などを検討し、かなり効率よくスフィア細胞を取るというのが、研究室全体の技術となったようです。
また万能性を示すかの実験のうち、2種の課題はクリアし、最後のキメラマウスを作るという、この研究室ではできない実験が残りました。
また私は大きな勘違いをしていました。問題になったSTAP細胞の研究は、理化学研究所内で小保方さんが、ユニットリーダーとして行ったことを論文として投稿したと思っていました。しかし実際は小保方さんが大学院の博士課程からポスドクとして、理研とは無関係にやった研究でした。その割には理研がなぜあそこまで真剣に究明しようとしたのか不思議ですが、この点はまた改めて書くかもしれません。
「あの日」は簡単な前書きの後、早稲田の応用化学科の大学院進学から始まります。小保方さんは再生医療の研究がやりたいということで、東京女子医大に出向き、そこの教授に指導を受けることになりました。このことは別に珍しいことではなく、多くの大学が連携関係にあり、他大学の院生を受け入れています。ここでは口腔からとった上皮細胞を培養し、自家移植して変化を見るといった研究でした。この内容もなかなか面白いものですが、ここで小保方さんは動物細胞培養の技術を身に着けたことになります。
そして「学振」となり博士課程に進学すると、すぐにアメリカハーバードへの留学が決まりました。ハーバードではB教授(組織培養では有名な人のようです)の指導のもと、羊の上皮細胞の培養から始まりました。このB教授は、いろいろな組織の中には、傷ついたりした場合に修復するために、その組織の中のすべての細胞に分化しうる、いわば限定的な幹細胞があるという持論で、この細胞を分離する研究がおこなわれていました。
小保方さんはこの細胞の中には、限定的な幹細胞だけでなく、あらゆる細胞に分化可能な万能幹細胞がいるのではという仮説を提出し、研究室を挙げてその細胞探しが始まりました。これは非常に根気のいる仕事でしたが、幹細胞マーカーとして一般的に使われているものを使い、緑色に光る細胞をついに見つけました。これにより小保方さんの留学期間を半年延長し1年となりました。
その後はこの細胞(スフィア細胞)を効率よく分離する方法と、本当に万能性を持つかの実証実験に入りました。スフィア細胞の分離には、組織の細胞をばらばらにし、通常組織細胞はかなり大きいので、細い管の中を何度も通すことにより大きな細胞を破壊し、小さなスフィア細胞だけにするというのが基本です。この手法やその後培養条件などを検討し、かなり効率よくスフィア細胞を取るというのが、研究室全体の技術となったようです。
また万能性を示すかの実験のうち、2種の課題はクリアし、最後のキメラマウスを作るという、この研究室ではできない実験が残りました。
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