ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

飲酒運転罰則強化

2015-08-03 11:12:27 | 時事
アルコールの話と車の話を書いてきましたので、何の関係もないのですが、飲酒運転の話を書きます。
飲酒運転の罰則がどんどん強化されていますが、この動きの発端は2006年の福岡での飲酒運転の車による追突事故だと思われます。この事故は追突された車が、橋から海に落ち、幼い3人が犠牲になるという悲惨なものでした。この事故を契機として飲酒運転禁止の声が大きくなり、厳しい罰則に変わってきました。酒を飲んだら車を運転したりさせたりしないという、社会的な動きも出ていますが、何をやっても飲酒運転事故は減らないだろうというのが私の感想です。

前にアルコールの人間に対する作用は、中枢神経系に働くと書きましたが、どの受容体に結合するかなど細かいところは解明されていのないのかもしれません。実際にはかなり色々な作用があり、しかも個人差が大きいようです。私の昔の部下でよく一緒に飲んだのですが、ある量を超すと次の日その後の記憶がなくなるという者がいました。話の内容などは最後までしっかりしているのですが、途中から何の話をしたかの記憶が残らなくなるわけです。このように酒の効果というのは、人によって大きく違ってきます。

一般的にいうと、酒を飲んだから車の運転をしてはいけないという意識はだれでも持っています。しかしこういった意識がある程度の量であれば、たとえ運転してもほぼ正常の運転ができ、事故を起こす確率は飲んでない人とほとんど変わらないでしょう。ところが酒の量が増えるに従い、正常な判断機能が失われて、この程度なら運転しても大丈夫に変わってきます。これはどんなにまじめな人であろうと、アルコールの作用としての脳の判断力がマヒしてしまうのですから、周りの人も止めることは難しいでしょう。こういった人は当然正常な運転はできず、事故確率は大幅に上がってしまいます。つまり事故を起こす可能性の低い酒気帯び程度の運転者は、確実の減少するはずですが、酔っぱらい運転として事故を起こす可能性が高い人は減らないということになります。

ですから飲酒運転の検問などすれば、酒気帯び程度の運転者は確実に減りますが、事故を起こしそうな人は減らないということになります。これは実際の飲酒運転事故件数にも表れているようです。2007年に厳罰化が進み、それ以前と比較して若干減少していますが、このあたりから車の安全性能なども高まってきて、交通事故自体が減少しています。ですから通常事故と飲酒運転事故比率はあまり変わっていないような気がします。

極論すれば、交通事故は年間50万件以上起きているのですから、飲酒運転事故の5千件程度が増えても減ってもほとんど影響がないような気がします。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿