今日は1995年に制定された祝祭日『海の日』。毎年7月の第3月曜日をハッピー・マンデーとして
連休に当てる移動祝祭日です。この祝日として他に『成人の日』、『敬老の日』、『体育の日』があり
日本人の働き過ぎを解消しようと始まった制度のようですが、今の厳しい雇用状況では…
ところで『移動祝祭日』とは、1960年に亡くなったアーネスト・ヘミングウェイの遺作タイトルです。
「パリは移動祝祭日だ」という書き出しで始まる小説を完成して間もなく、ヘミングウェイは自ら61年の
生涯に幕を下ろしました。若い日々を過ごした1920年代のパリを舞台に、文壇仲間との交遊や軋轢、
文学修業など「ロスト・ジェネレーション」と呼ばれた世代の輝かしくもあり切なくもある青春を回想した
『移動祝祭日』は、著者が亡くなって4年後に遺族によって発行されたということです。
タイトルの意味は、「もし君が幸運にも青年時代にパリに住んだとすれば、君が残りの人生を何処で
過ごそうとも、それは君について廻る。何故ならパリは移動祝祭日なのだから…」から来ているそう。
老境にあって過ぎ去った若き日を想い、パリの煌めきを追想しながら書き残した感慨だったかも…
再来年から新たに『山の日』もスタートするようです。豊かな海や山の恩恵に感謝し、美しい大自然の
恵みを後世まで残してゆきたいものですね。