啄木と盛岡つながりで

久しぶりだったこともあって、まこと寿しではいろいろと話に花が咲いた。
依然として食べながら長いことを話すのはダメなので、盛岡と啄木のくだりを少し補足しておく。

啄木も好きだったし、盛岡は私のあこがれの街でもあった。
啄木と盛岡というと、大学受験にまつわるほろ苦い思い出がある。

翌日の茨大・工学部入試を控えて、私は常陸多賀駅前の旅館に泊まっていた。
夕食時になったので寝酒代わりのお銚子１本をつけてチビチビやっていたら、
隣の席の受験生も酒好きの盛岡一高生で、啄木談義にすっかり花が咲き、
しまいには、なんとお銚子を十何本も並べるハメになってしまった。
翌日昼過ぎまでヒドイ二日酔いだったし、朝は朝で旅館の女将さんにはこっぴどく叱れたし、
入試は朝から数学、物理、英語と１日だけだったけど、頭はガンガンしたし、散々な入試だった。

後日合格者発表に私の名はかろうじてあったけど、くだんの啄木後輩氏の名前はなかった。
後ろめたい気もしたけど、彼は私と受験先学科が違っていたから若干救われたけど、後味は物凄く悪かった。
入学後１年間は水戸なので水戸で大学生活を始めたものの、これが３ヶ月で中退した伏線になっていたのかも。