テレビや新聞は連日、民主党・自民党に代わる「第三極」などとして橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」を大々的にもちあげます。
国民への背信政治を続ける民主党・自民党に失望した国民の“期待”を集め、マスコミはその危険性を指摘することなく「応援団」と化しいます。
「維新八策」の経済政策は、「競争力強化」一辺倒です。
さらに、大阪府・市の職員基本条例や教育関連条例を「さらに発展、法制化」することで「大阪方式を全国に」広げようというものです。
しかも、「地方公務員制度も抜本的改革」として、政治活動制限を法制化しようとしています。
まさに「モノ言えぬ恐怖政治に道」をめざすものです。
注目しなければいけないのは、安倍元首相と連携がささやかれていることです。
橋下氏が「従軍慰安婦強制の事実に確たる証拠はない」と発言し、安倍氏も、橋下氏の発言について「大変勇気ある発言だ」とのべています。
私が最も注目しているのは、公明党との関係です。
「維新の会」は、全国300小選挙区のうち、公明党が候補者を立てる9選挙区を除くほぼ全てで、次期衆院選の候補者を擁立する方針です。
公明党は、台風の目となる「大阪維新の会」との競合を避けるために「職員基本条例や教育条例」で取引をし成立に手を貸しました。
片山善博元総務大臣がある雑誌の対談で、「日本には、共産党を除くと政党らしい政党は事実上ない」とな述べています。
さらに、大阪維新の会について「この政党も草の根で党員を集めて、政策を考えるという地道な基礎工事なしに、次の選挙に出せそうな人を見つけて、促成栽培をしている。既存の政党と全く変わらない」と批判しています。
いまこそ「政党らしい政党」とは何かが問われています。