これです。
これ、羊毛１００％の布地、あるいは羊毛だけで作られたフェルト。
多分、世界中の楽器の中でこのコントロールマットというのを使っているのは、
二胡だけなのかもしれません。
駒より下の弦の共振を抑えて、雑音の出ないようにする役目だとは思っていました。
人によってはスポンジの厚めの物、あるいは布地を硬く巻いたものなど、中には可愛い小さなお人形になっているものなど。装飾的に使う人もいますね。
役割から考えて、どんな形であれ柔らかいもの、弦の振動を吸収するもの。
そういう点で、私はフェルト素材を使っていました。しかし今まで使っていたのはポリエステル素材のフェルトでした。
これ劣化します。プラスティック系は紫外線に当たったりすると硬化していくのです。
そこで私は、せめて年に一回は交換してくださいと皆さんにお伝えしていました。
新しいものに交換すると雑音の吸収がよく鳴るのが実感されます。
ある時ふと気が付いて、これ本物のフェルト、羊毛１００％だったら、劣化しにくいのでは？？
と考えまして、
使ってみました。
良いですね！雑音が無くなるのはもちろん、弦の響きがとてもよく鳴るのです。
抑え込んで雑音を消すという感じが無くなります。
駒の下の方も鳴っている感じで、音の広がりがとてもよく鳴るような気がします。
最近では羊毛100％と生地というのは少なくなってきたのだそうです。
古着やさんなどで見つけるか、あるいは皆さんが若い時に着ていたものが残っていたら、やってみてください。
何とも音の広がりが良くなるような気がするのは私だけでしょうか？
何よりそのフワフワの感じが随分長持ちするのではないかと思います。
たった布切れ一枚なのですが、みなさんの楽器の音をさらに良くするかもしれませんよ。
こういうところが二胡の自由さでもあり、楽しいところでもありますね。
皆さんならもっと他にも面白いもの見つけられるかもしれません。
色々試してみてください。
江光舜堂西野和宏＆ほぉ・ネオ
