楽器はそれぞれに違います。ましてや弾く人の感覚もそれぞれ違います。修理した楽器はすぐにはなり出さないこともあります。また、修理すると以前の楽器と変わりますから、違和感を持つ方もいます。直ったとしてもなのです。そして、修理の際もっと大きいのは、信頼です。この人なら任せられると完全に信じていると、とても良い楽器に仕上がります。修理する職人に対して不安があったり、はたまた何かしらの不信という程ではなくと . . . Read more
大変ありがたいことです!と言ってもご本人にはかなりつらいことではありますが、このところ台風もものともせず、休日など何処へやら。二胡の修理に追われています。「9月の最初の週には使いたいのですが」言われて送られてきた二胡が、、、外弦の金属軸が全く動かなくなっています。これ、壊れると直しようがないのです。金属の先端の弦を巻き付けるところの内部のギア類が完全に壊れています。このタイプはもう廃棄(と言っても . . . Read more
この溝に、糸が入っているのが分かりますか?少し色が違いますね。中には全く分からない色の物もあります。胴が割れてきて、初めてそこに目が行きます。いままで、もうかれこれ60台近くは胴の割れを直してきています。その内15台くらいはこのように胴の後ろの溝に糸が巻き付けられています。胴の割れは、基本的には木と木をはぎ合わせる膠の劣化。あるいはたまたまその近くに気の弱いところがあって罅が入って割れてしまう、こ . . . Read more
〈修理費用〉初めて見せていただく楽器は全て、工房に送られてきたものでも、工房にご持参の物でも先ず以下の項目すべてのチッェクをいたします。その上で、送られてきたものに関してはメールあるいは電話でお客様と相談して以下の項目のどれを直すのかを決めます。御来房の方はその場で相談です。その費用として基本料1000円いただきます。この1000円には千斤の巻きなおし、駒はお持ちの駒でよく合うものに交換、あるいは . . . Read more
届いた時はこんな感じでした。やっと直して、この胴は本紫檀と小葉紫檀の組あわせで、その二つの木の接ぎ合わせ部分が割れていたのです。もう一つ問題は、割れてからかなり時間がたっていたようで、木と木の間に隙間もで来ていました。木は動きます。二種類の木ですから違う動きもしたでしょう。また、割れてすぐでしたら、直すのに大変な思いもしません。まあ、大変な思いをするのは修理屋ですが。でも普通なら、10000円前後 . . . Read more
強い言葉で申し訳ないです。しかし注意してくださいというより絶対!!やらないでください!ということなのです。先日、あるお客さまから、胴割れを直してほしいとの問い合わせがありまして、画像を送ってもらいました。その画像を見て私はお断りせざるを得ませんでした。その画像には明らかにどなたかがゴム系のボンドで直した跡が見えたからです。二胡の頭の取れたのや胴の割れたのを直す時に、ゴム系のボンドを使わないでくださ . . . Read more
今までにも、何回か書いていますが、最近新たにこのブログの読み始めた方も多いようですので。
金属の糸巻き(金属軸)の弦の巻き方による不具合の発生について書きます。
このようにボルトの先端にグルグルと弦を巻いてしまうと、
金属の筒の中で弦が引っ掛かり、ボルトが動かなくなります。
無理やり動かそうとすると、
木の持ち手の部分が取れてしまったりもします。
この木の持ち手には、この . . . Read more
このことは経験した範囲内でしかないので、100%とは言えませんが、
内弦(Ⅾ弦)に雑音の出る楽器というのがあります。
色々やってみた結果、原因が二つあるようなのです。
一つは花窓のあたりの木が薄いもの。
薄いと言ってもそれが何ミリというより、その楽器の木部のそれぞれのバランスとしてです。
案外多いのが、この雑音花窓がしっかりと入り込んでいないものに、この雑音が多いということは言えます。
. . . Read more
私としては、折角デンペンが皮を保護し、弓毛を保護するのだとすると、このように、8角の内3辺につけたほうが良いと思っています。
保護するという事、そして、弓毛がデンペンの端をこすって、シュー―という雑音を消す意味で、光舜堂のデンペンは、
このように棹側を丸め込んで、デンペンの端が弓毛に当たった時に音が雑音が出ないようにしてあります。
これは、熱をかけながら曲げ込みますが、立体になります . . . Read more
ほぉさんの事を悼んで、大変多くの方からお言葉いただきまして、ありがとうございます。と共に、私の体調などもお気遣いいただきました事、大変ありがたいことだと感謝いたします。
それにしましても、だいぶ以前よりお預かりしていた楽器の修理など、長々とお待たせいたしました。
最初の修理は、この頭の取れ!
これはあまり無いことなのですが、一度直したのをまた破損した場合、あるいは、ご自身で修理して、かなりボ . . . Read more