フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

Dグレ「クロスXラビ」小説『wish』②

2009年04月12日 | Dグレイマン関連
注意!!
①これはいわゆるボーイズラブというジャンルの女性向け小説であり、同性間の恋愛を扱っており、性的表現を含みます。このジャンルに興味のない方、そのような内容を苦手とする方はお読みにならないよう願います。
②Dグレ「クロスXラビ」甘々ラブラブで、ややショタ気味です。基本設定は完全ショタです。このカップリングやラビ受けやショタが苦手な方はご遠慮ください。
③原作の設定は完全無視、また多数捏造しております。くれぐれも信じないように!(笑)また、前回の小説とは全く別設定で(一部同一設定あり)、続きではありません。
④文章の一部は、うっかり目に入らないように反転させることがあります。

  
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 狭い部屋は布団が1組と行灯だけで、もう何を置く隙間もない。その布団の上に、胡座をかいて座っている男を、まだラビは信じられない気持ちで見つめた。
 クロス・マリアン。教団内では元帥の地位にあるが、ここ1年、教団との接触を絶って所在が掴めなくなっており、1年中諸国を巡っているラビたちには特に、行方がわかったら報告してほしいという要請が来ていた。
「……いつ日本へ?ここへ来たのは……偶然…?じゃあないよね……?」
 ラビは、日本語はもちろん、英語も聞かれることを警戒して、彼らの故郷の言葉で訊いた。隣りの喘ぎ声も聞こえるような状態なので、ほとんど囁き声になる。
「日本にいたのは偶然だが、この店に来たのはブックマンに聞いたからだ。…おい、そんなところに突っ立ってないで、こっちに来い」
 ラビはその命令を無視して、そっぽを向いた。
「へえ。やっぱりじじいとは連絡取りあってるんだ。オレが知らないうちに」
「……おい」
「それで、じじいに頼まれて様子でも見に来てくれたんですか?だったら…」
 ラビははっと息を呑んだ。クロスはラビの腕を掴んで布団の上に引き倒すと、彼の上にのしかかり、有無を言わせず唇を塞いだ。
 ラビは抵抗せず──する気など全くなく、逆にその背にしがみついた。彼らはしばらく無言でひたすら互いの唇を貪った。
 ラビの喉から嗚咽が洩れる。
「……オレ……もう、あんたに捨てられたんだと、思ってた……っ」
「何だって?……ばかなことを」
 クロスはラビの涙を舐めとった。
「だってあんた、愛人がいっぱいいるし……男なんて嫌いじゃん」
 クロスの動きが止まる。ラビはしゃくり上げた。
「あんたがオレに手ェ出したの、10のときじゃん。それからずっと続いてたのに……オレがアレが出るようになって半年も経たないうちに、あんたは戻ってこなくなって、音信不通になって……やっぱ、オレが男になったから、だめだったんだと思って……」
「おい、待て」
 クロスは、ラビの顎を掴んで、自分の方を向かせた。
「それじゃ、オレが変態で鬼畜みたいじゃねぇか」
「……10歳のオレに手を出した時点で、十分変態だと思うけど」
「最後まではしてねえだろうがッ。だいたい、オレにキスして押し倒してきたのはてめえの方だぞ。そこまでされたらいただくに決まっているだろう!」
「ガキが好きな相手にキスしたからって、そういう意味にとる方がおかしいだろ?!」
 クロスは手でラビの口を塞いだ。ラビも気づいて身を硬くし、周りの様子をうかがったが、幸い隣りはそれどころではないようだった。もっとも、この店の客も女も、聞こえてくる秘め事や痴話喧嘩など慣れっこなのだろう。
 ふたりは見つめ合った。クロスは口角を歪ませて苦い笑いを浮かべ、目元に優しい皺を寄せた。
「……オレが行方をくらましたのは、そうしなきゃならなかったからだ。誰にも知られるわけにはいかないんでな。教団の中にも……信用できる奴だけでなく、できない相手はいるからな」
 それだけで、ラビはクロスが言う意味を理解した。ぎゅ、と眉を寄せてクロスを見つめる。
「……もう……前みたいに、3人で旅をすることは……できないんだな……?」
「ああ……」
「……今度は、いつ会えるか……わかんないんだよな……」
「ああ」
「………」
 どっと盛り上がってきた涙を、ラビはまばたきしてごまかし、わなないて歪んだ唇を、無理やり笑みの形に作った。
「……オレ、平気さ。あんたがまだ、オレと会ったときには抱きたいって思ってくれるんなら、同じだろ。たまたまじじいがあんたの師匠で、それで一緒に旅していたから長く続いただけで、ホントは、あんたの愛人の1人なんだって、ちゃんとわかってるさ」
 ぱん、とラビの頬が鳴った。力は入っていなかったので音だけで痛くはなかったが、ラビはなぜクロスに叩かれたのかわからず、ぽかんと彼を見上げた。
「ばかか、おまえは」
 クロスは苦々しげに言った。
「おまえも知っての通り、オレは女に不自由したことはない。おまえたちと旅していたときだってそうだ。なのにわざわざ、こっちが気を使ってしたいようにもできないガキで男のおまえを抱く必要がどこにある」
「……オレが、あんたを好きだったから……それで……」
「オレはそんなに親切じゃない。オレが、おまえに、惚れてるからに決まってるだろうが」
「うそだ」
「……速攻で否定するな。じゃあなぜおまえに手を出したと思ってるんだ」
「……手近、だったから……?」
「ばかやろう。手近どころか、すげえ面倒だっただろうが、ブックマンの目を盗むのは。おかげで四六時中一緒にいるっていうのに、実際にやれるのは2、3か月に1度あるかないかだっただろう」
「………」
 ラビは、初めてクロスを見たように、妙にあどけない、それでいて怯えを滲ませた表情で、おずおずと右手を伸ばし、クロスの頬に触れた。
「……オレは……あんたが気に入るようなもの……何も持ってない……」
「全くだ。オレも、おまえのどこがいいのかわからん。なのになぜこんなくそガキに欲情するのか、オレが悩まなかったと思うのか」
 クロスの指がラビの頬を撫で、首筋をくすぐった。ラビは肩をすくめ、猫のように目を細めた。
「だがな……この赤い髪と緑の目は気に入っている。この生意気な口も、嫌いじゃない。時々かわいらしいことを言うから、ついばみたくなる。骨ばって筋肉のついた体も、抱き心地は良くないが、そそられる」
 クロスの手は、ラビの首から胸、腰から脚へとたどりながら下りていく。それが着物の合わせ目から中に侵入した。
「性格は」
 下着をつけていないので直接触れられて、びくりとラビは震えた。
「口は悪いし強情だし、年々素直でなくなってくる。突っ張っているくせに甘ったれで、醒めているつもりで中はぐだぐだの、どうしようもないバカなガキだと思うのに……それでも惚れているから仕方がない」
「……ひど…オレ、いいとこないじゃん……」
 ようやく、泣きながらだったが、ラビは笑った。
「本当のことだろうが」
 クロスも曇りない笑顔を見せた。
 ラビは、両腕を彼の首にまわした。クロスは彼を抱き起こし、前に膝で立たせると彼の帯を解いた。着ていた振袖を肩から滑り落とさせて、長襦袢1枚になったラビの手首を掴み、座るように促す。
 ラビは布団の上に座り、クロスのベルトを緩め、ズボンの前を開いた。下着の上から彼のものを取り出し、ためらいなく舐め始める。1度目は口で、というのが彼らの決まりごとだった。まだラビが幼いうちに関係が始まったので、長い間その行為がふたりにとってのセックスだったのと、数度の挿入行為はラビに負担がかかりすぎるので、それを軽減するためというのが、その理由だった。
 クロスのものを根元まで丹念に舌を這わせ、大きすぎて先端しか咥えられないそれからこぼれる蜜を吸い上げる。この行為をラビは決して嫌ではなかった。むしろ、クロスの反応が確かめられるから、喜んでした。自分の愛撫でそれが大きく硬くなり、彼の息が荒くなって、快楽を感じて興奮しているのだと思うと、そのときだけは彼を自分が所有している気になれた。
 ラビの髪を梳くように、クロスの手が彼の頭を撫でる。彼が幼かったころと同じ仕種を、以前はこども扱いされていると不満に思ったものだが、今は前と変わらずいとおしんでくれているのだと、素直に嬉しかった。
「……う……ンッ」
 クロスの放ったものを口腔で受け止めたが、久しぶりすぎてうまく飲み込めなかった。慌てて部屋の隅まで這っていき、盆の上の急須から白湯を注いで飲み干した。
 戻ってもう一度しようとすると、「むこうを向いて座れ」と言われ、ラビはクロスの脚の間に背を向けて座った。
「………っ」
 背後から抱きしめられて、反射的に呼びそうになったクロスの名を呑み込む。襦袢の裾をまくり上げられ、立てた膝を大きく開かれた。クロスに奉仕しているだけで勃ちかけたそこが冷えた外気にさらされ、自分の熱を自覚する。
「あ……」
 クロスの手がそれを愛撫し始める。彼の手に触れられているという事実だけでめちゃくちゃに感じて、あっという間に昇りつめそうになる。片手で腰に回されたクロスの腕を握りしめながら、もう一方で口を塞いで声を抑える。
 頬に唇と、顎ひげが押し当てられるのを感じた。チュ、と鳴らされ、彼がキスを求めているのを知る。
「……は」
 ラビは振り向きながら手を離した。上から覆い被さるようにクロスの髪と唇が降ってきて、息を奪われた。苦いタバコの味に、舌と喉が痺れる。密着した腰に猛った雄を感じるのに、クロスはこのまま彼を最後までいかせるつもりだと気づき、抗議の声を上げようとするが、奥まで侵入した舌と、唇ごと食われるような荒々しいキスに抗う術はなかった。
 快感ではなく、こんなに求めているのにクロスに貫いてもらえない苦しさに泣きながら、ラビはガクガクと膝を震わせてクロスの手に吐精した。彼の声を吸い上げておいて、クロスの唇は離れていった。
 ラビはぐったりとクロスの胸にもたれかかった。息が整ってくるにつれて、急速に睡魔が襲ってくる。昼夜逆転の生活にまだ慣れないし、昼間に眠ったつもりでも熟睡できていないのだろう。どうしても目を開けることができない。
 温かい胸に抱きしめられ、クロスの香りに包まれながら、ラビはこどものように眠りに落ちていった。



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 ワタクシ、基本的にフェ○が嫌いなんで(お前の好みは訊いていない・・・そして、サービス精神のかけらもない・・・)、自分がエロ書くときでも受けがするのはめったに書かないんですが、クロラビに限ってはバッチこーい!つか、ほとんどそれがメイン!って感じで、自分でもびっくりです。それもこれも、クロス様がそうさせるとしか言いようがないですな!そして今、禁断の、つーか、「全く、書く(描く)人の気がしれん。何が楽しいんだか」と思っていた女体化も、「ラ・・・ラビならOK・・・つか、書きたい・・・。でもその場合、アレ+神田×ラビの3P・・・(もちろん、ラビ1人が受けだ)」などと腐りきったことを考える始末。こ、これはラビが私を狂わせたとしか言いようがない・・・!そのうちそーっと、上げておいても、嫌わないでね・・・!

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