フルール・ダンテルディ

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萌え少女漫画回想録:第3回訂正&追記

2008年01月12日 | 行き当たりばったり的萌え少女漫画回想録

 処分したと思っていた上杉可南子さんのコミックスが出てきまして、さっそく読んだところ、あいたた・・・『魚鱗』の美少年は不破万作でした!不破万作は豊臣秀次が失脚して切腹するのに殉じた小姓です。享年17歳。も、もったいない・・・。しかしだからこそ、人々の心に残ったんでしょーなあ・・・。とりあえず鬼夜叉ではなく、不破万作に訂正いたします。
 ついでに上杉さんの作品の『逆光の頃』。主人公は優秀で美貌の兄へのコンプレックスで萎縮する弟だが、はっきり言ってこの作品は、兄にまつわる数々のエピソード以外どーでもよく、成長した弟がコンプレックスから解放されたというエンディングはとてもとても「とってつけた」感がある・・・。そのおかげで魔性の(爆)美少年だった兄が最後はただのいい人になっていたのがとても残念だ・・・(←腐女子の勝手な言い分ですな!)。
 優等生だった兄が、思春期には父親にことごとく反発するようになっていった頃を主人公が思い出すかたちで描かれるのだが、その中の1つに、父親の秘書の男と実はできていたというものがあるのだ!幼い頃には美少年の兄を秘書が押し倒したようだが、今ではすっかり立場が逆転して、「あなたに見限られては一日も生きてはいけない」などと秘書が兄にひざまずいて懇願し、その後はなし崩しにH・・・という場面を目撃するのである。
 兄は後に、父親と政治家の汚職の証拠を盗んで逃げるのだが、そんな悪い美少年だった彼が、どうしていつの間にかひょうひょうとした「いい人」になって弟の前に現れるのだ!・・・納得いかん・・・。魔性の美少年は「破滅型」であってほしいぞ!断じて「普通の大人(おっさん)」になどなってはいかーん!


作品データ(幸田所有本データ)
『魚鱗』 上杉可南子 1988年 小学館 プチフラワー4月号
(『うすげしょう』 1988年初版 1989年2刷 小学館プチフラワーコミックス)
『逆光の頃』 上杉可南子 1990年 小学館 プチフラワー1月号
(『飛天の舞』 1990年初版 小学館プチフラワーコミックス)


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