樹木学実習で校内のエゴノキを観察していると既に有翅成虫が脱出して黒く萎びたエゴノネコアシの隣に新しいエゴノネコアシ(↑)が出来ていました。
「こんな時期にエゴノネコアシが出来るのかな?」とよく見ると、紡錘形だけど少し細めで先端が長く伸びていて、それぞれの紡錘形の虫えい(虫こぶ)も枝に付く場所が離れていました。
さらに良く見ると先端が開放され湾曲した内側にスリットが認められ、ちょうど葉が紡錘形に巻かれたような形でした。
これまでに見たことのない虫えい(虫こぶ)だったので切断してみるとアブラムシの幼虫がたくさん入っていました。
寄生している捕食者(左)も入っていました・・・
ちょっと不思議な虫えい(虫こぶ)だったので虫えい同好会の掲示板に投稿すると、アブラムシの専門家の青木重幸先生から「ササコナフキツノアブラムシ」が作ったものに十中八九間違いないとの回答を戴きました。
ササコナフキツノアブラムシはササに寄生しているアブラムシ(↓)でチョウのゴイシシジミが幼虫の時に餌にして成虫はこのアブラムシの分泌液を吸っているので有名ですね。
この虫えい(虫こぶ)の和名はニセエゴノネコアシ(ブログ掲載103種目)と言うのだそうですが、日本原色虫えい図鑑には記載されておらず、ネットでもあまりヒットしませんでしたので、あまり知られていない虫えい(虫こぶ)だったようです。
後日、覗いてみるとニセエゴノネコアシにアリが何匹も来ていました。エゴノネコアシの様に閉鎖系でなく一部が解放されているので、アリもアブラムシの美味しい分泌液を吸いに来ているのでしょうね・・・(↓)スマホで撮ったのでピンボケです。
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