久しぶりのお湿りが雪になりました。この雪は南岸低気圧の通過による里雪ですが、今年は冬型による降雪量も多いようです。そこで雪と魚の関係、特にアユについて考えてみました。
・・・と言っても日本一のアユの会のホームページに私の友人であり高校の同級生である福田睦夫氏が書いた「群馬の魚の生息環境を考える(1)~(11)」の受け売りなのですが・・・図も彼のものを使わせて貰いました。
さて、川の水量が魚の生活史や生息空間に大きな影響を与えているのはご存知だと思います。下の表は利根川と越後荒川の平成15年の流量ですが、利根川では4月はじめまで水量が少ない状況が続き、その後5月初旬まで雪解け水で流量が増えています。さらに夏から秋にかけては台風などによって一時的に水量が増え、11月中旬ころから降雪の影響で水量が増加するのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/29/274c56210244bab3f793c7dfa069bf9c.jpg)
この水量の変化に合わせて、春の増水期に稚アユが海から遡上し、サケの稚魚が海に下ります。秋の洪水に乗ってアユが産卵に下り、11月頃の増水によってサケが産卵のため遡上してくるのです。このように川の水量の増加が魚の遡上や降下のスイッチを入れてくれるのですね。
そして、今年のように雪の多い年は雪解け水も多くなってきますので、利根川に遡上する稚アユにとって一番の難所である江戸川の水閘門の開く回数が多くなって遡上量が多くなると言われています。ちなみに下の表の平成18年は100万尾を超える稚アユが利根川に遡上しましたが、この年は降雪量が多い年で水閘門の開いていた時間が長かったと言われているのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/fa/af96579bcad757d7300d814095da36b1.jpg)
ところが、今年の問題は稚アユが沢山上がってきても放射性セシウムに汚染されていれば面倒なことになってしまうということなのです。今年だけは、いや安全性が確認されるまでの間は(釣り人の身勝手だと言われるのは覚悟の上で・・・)せっかく整備した魚道だけどアユが上れないように措置をした方が良いかもしれませんね。そして其処よりも上流に養殖したアユを放流するというゾーニング手法が必要とされるのではないでしょうか?
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