韻(俳句の調べ)について

2006-02-22 20:53:15 | Weblog
    古木の早梅(白)

 ある句会での事、句会も終わり帰路を駅まで連衆と歩いた。
 その中のお一人に「今まで句会でも韻が良いと採られたことはなかった」と
 私に話しかけられた。私は「勿論お句が良い上での韻です」と答える。
 私の披講で韻に触れた事に驚かれたようです。
 その方はこの春からある結社の同人になられた方と聞きました。
 
 その昔、師匠から韻を意識して詠むというのかなりの高等技術だよと教えられた。
 しかし、その韻を自然に身についている俳人もいるのだから不公平だね。と・・
 ある大学の俳句研究会では、母音の数、子音の数、どの子音が響くのか?
 母音と子音との共鳴論まで研究されているそうです。

    くろがねの秋の風鈴鳴りにけり    蛇笏
    駒ケ岳凍てゝ巌を落としけり     普羅
    谺して山ほととぎすほしいまゝ    久女
    滝落ちて群青世界とどろけり    秋桜子
    外にも出よ触るゝばかりに春の月   汀女

 これは自論ではありますが、心に残る句はある意味韻が良い句だと思う。
 そして掲句すべて写生句であること、自分の肝に命じています。
 自分の俳句は時として句会用にしつらえてしまうこと反省しきりです。
 

 
コメント
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