8月 9日

2020-08-08 14:00:37 | Weblog
                      花火・遠花火・花火舟・打揚げ花火・煙火

          本来花火には鎮魂や疫病の鎮火を込めた意味がありますが
          今年は特別な夏となりました ほとんどの花火大会がこのコロナ禍に
          よって中止になりました 幼友だちとした手持ち花火、家族で見上げた大花火
          花火大会が無くなったことも思い出となるのでしょう



     大花火しだれて海にとどきけり          栗田やすし


     花火見る茣蓙の上なる一家族           細見綾子


     魚減りし海に花火を打ちに打つ          沢木欣一


     大花火果てて騒めく下駄の音           上杉和雄


     生きてゐるだけで幸せ遠花火           清水弓月


     顔映る夜汽車の窓や遠花火            矢野孝子


     見えぬ目を研ぎ澄まし見る大花火         牧田 章


     和太鼓を打ち終へし時花火かな          奥山ひろ子


     夢のごと美く音無き遠花火            武藤光晴


     舟着場跡へ花火の桟敷組む            角田勝代


     大花火木の間がくれにしだれけり         高橋ミツエ


     驟雨きてずぶ濡れとなる花火の夜         上杉美保子


     花火果て潮の匂ひの路地帰る           金原峰子



          


     花火の夜兄へもすこし粧へり           正木ゆう子


     だんだんと幼き顔に遠花火            有馬朗人 


     遠花火終るとみえて矢つぎばや          橋閒石


     大花火果てし余情の浅き闇            安原葉


     闇がなほ濃き闇つくる花火後           能村登四郎


     体じゅう言葉がめぐる花火の夜          大高翔


     海女の鶏波止にあそべり昼花火          福永耕二



          
コメント (2)
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