兼題句会後感

2006-07-03 16:04:12 | Weblog
     浜木綿(赤塚公園)

 今回のお題は「落し文」「冷し酒」良いお題でした。
 落し文は句として甘くなりやすいかとも思っていたが、そこは連衆!見事な誂え
 でした。
 予選の段階ですでに13句も頂くという佳句揃いでこんな選句は楽しくてならない
 そのほか、ここをこうしたら・・・というお句もありました。
 あくまでころころの提案ですが・・・

   片手では鳴らぬ鰐口階涼し
        ↓
   片手では鳴らぬ鰐口杜涼し
   
 佳いお句だと思うがしいて言えば「階」を具体的に詠んだらどうでしょう。

   皺括る絞りの技に蚊遣り焚く  
        ↓
   皺括る絞りの技や蚊遣り焚く 

 ここは切れ字が必要に思います。

   青梅雨や礼して潜る二天門
        ↓
   青梅雨や礼してくぐる二天門

 佳句ゆえに・・・
 これは視感の問題なのですが、「潜る」という漢字は「くぐる」と「もぐる」と
 両方の読みがあります。選者は「もぐる」とは読みませんが、季語が梅雨なので
 あえて「さんずい」の「潜る」を避けて平仮名表記はいかがでしょう。

   折り返す電車は西日戻り行く
        ↓
   折り返す電車は西日只中へ

 本当に景色が見えるだけにもったいなかったですね。「折り返す」と「戻り行く」
 はやはり重複感があります。ころころは「只中へ」仮にしましたが、その下五に
 はいる物語のエピローグを是非お考え下さい。

   香焚いて友の忌日を雨ごもり  

 はてさて、困りました。「雨ごもり」という季語をころころは知りません。
 どなたか教えてください。
 「梅雨ごもり」なら頂きました。

 今回ほど選句の楽しさが有ったのは久しぶりでした。
 ころころは先生では無いのであくまでも提案です。
 お当番さんご苦労さまでした。
  
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2 コメント

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香を焚く (はつ)
2006-07-03 23:22:18
私はこの御句を頂きました。

「香を焚く」を「掛香」と同意語に思ってのことです。

特に調べはしませんでしたが、梅雨時の季感はある様に思いました。



梅雨ごもりにしなかったのは季重なりを避けたのだと勝手に思ったのですが、、。



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知りませんでした。 (ころころ)
2006-07-04 00:28:01
掛香という季語は初めて目にしました。

お恥ずかしい・・・

掛香は練香で匂袋、香り袋を壁や柱に掛ける。

夏の季語。とありました。

掲句の場合「焚いて」と有りますので掛香とは

違う気がします。

作者若しくは忌日の友人の好きなお香を焚くこと

で懐かしみつつご供養されている様子が覗えます

しかし季感という点では弱く感じますが・・・

その辺ははつ様の感受性の方が私より強いのでは

ないかと思います。

勉強になりました。
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