6月10日

2008-06-10 00:10:40 | Weblog

    ( きりん草 )

 

きりん草咲けども焦土かくし得ず     岸風三楼

 

きりん草一叢ごとの夕明り         石原歌

 

山葵田のこの径が好ききりん草     城戸 和喜子


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6月9日

2008-06-09 06:17:01 | Weblog

     ( うつぼ草 ・ 夏枯草 )

 

山二つ影の相寄るうつぼ草      古舘曹人

 

うつぼ草うすむらさきに窓昏るる    釘宮のぶ

 

うつぼ草レール撤去の空地かな    草野駝王

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6月8日

2008-06-08 07:58:55 | Weblog

     ( この花は ? )

 

昨日は句会でした。句会場はこのブログに紹介している草花の園

赤塚植物園近くの区立集会場

集合時間前に30分ほど園内散歩、そこで初めて見た花です

・・・ 八重どくだみです

数年通っていても気付かなかったのか?少々感動。

本園の池には睡蓮、河骨が盛り、池の周りでは半夏生の化粧が

始まりました。薬草園の小さな池には準絶滅危惧種のあさざが開き池面を

照らし、もう蜻蛉や夏蝶が飛び交っています。

この季節は池や沼など水の周りの自然の移り変わりが楽しみです

 

夏蝶や夫の尺度の外に出て      中山芳江

 

夏蝶の放ちしごとく高くとぶ       阿部みどり女

 

とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな    中村汀女


    

 

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6月7日

2008-06-07 01:08:36 | Weblog

      ( 十薬 どくだみ )

 

十薬の花敷きつめて泣き羅漢     橋本榮治

 

十薬や四つの花びらよごれざる    池内友次郎

 

花言葉なき十薬の花盛る        瀧一郎

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6月6日

2008-06-06 15:47:02 | Weblog

     (佃島にて)

 

   夏燕テレビクルーとすれ違ふ  

 

先日の佃島吟行に出会ったテレビ朝日のクルーです

ちょうど佃煮の天安の取材だったようですが、店を出たスタッフが

連衆にインタビューしてきました。「何のグループですか?」連衆の

Mさん、Kさんが応じておりました。ころころはというと・・・

なんせ平日の吟行会ですしねぇ。公共の電波にのるような顔でも

有りませんし・・・後ろをむいて額紫陽花を鑑賞していました。

6月の12?13?14?の放送だと聞きました

万が一のことも有り来週の後半、わが社はTV禁止処置をとろうと考えて

おります(・・)^

今日の拙句。 季語の夏つばめはこの写真にある3人の外人さん(♂1♀2)

の中のイケ面君、身長2mはありました。彼が着ていた長ラン、つまり

裾の長い学生服がそんなように見えたのです

 

さあ 真面目に働こう! と思っても明日も句会  嘱目もあり?とか

 

そうそう、昨日どうしても蝸牛を見たくて少しの時間だけ六義園に寄りました

そぼ降る雨と咲き始めの紫陽花、舞台はそろっているのに只の一匹も

見ることが出来ませんでした。東京にはもう居ないのでしょうか?

 

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6月5日

2008-06-05 00:07:18 | Weblog

     ( しもつけ・下野・繍線菊)

 

繍線菊の花にひろげし女物      後藤比奈夫

 

繍線菊の咲けばほのかに兄恋し    黒田杏子

 

繍線菊や雲這ひ騰り暁の山       島田雅山

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6月4日

2008-06-04 06:36:55 | Weblog

    (月島 路地裏)

 

路地に子がにはかに増えて夏は来ぬ    菖蒲あや

 

朝顔の路地をせばめて並びをり       阿部寿雄

 

道問へば路地に裸子充満す          加藤楸邨


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6月3日

2008-06-03 06:29:53 | Weblog

     ( 額 すみだのはなび )

 

吟行地・佃島にはもう額あじさいが咲き始めている

「すみだのはなび」の名付け親の感性は大したものですね

掲載句へと検索しても該当なく、といって自分にも無い

 

わが好む紫陽花いろの花火かな    西本一都

 


 

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6月2日

2008-06-02 00:34:40 | Weblog

     ( 昼顔 )

 

昼顔や捨てらるるまで櫂痩せて     福永耕二

 

昼顔や水平線に触れて咲く        北澤瑞史

 

昼顔に海女身をいとふ磯草履       野沢節子


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6月1日

2008-06-01 07:06:24 | Weblog

      ( 佃島・佃煮屋天安 )

 

久しぶりに佃島の吟行、この一角は震災、戦災の被害も

少なく昔ながらの佇まいがあります

広さからいったら東京ドームと変わらないかもしれない

佃大橋東橋詰を南に月島のもんじゃ通り、橋を渡れば聖路加タワー

そして築地・銀座、北は門前仲町、深川八幡、芭蕉庵

連衆のCさんのお句がこの佃煮屋のあたりの匂いと扇風機を詠まれた

実際は換気扇なのだが、この機転はいい。いい句でしたよ!

佃煮は煮た後、冷まして余計な水分を飛ばさなければ長持ちしないので

私の家の家業であった佃煮工場(こうじょうでは無くこうば)では大型扇風機が

いつも唸っていました。

子供の頃、夏の夜は兄と工場に泊り込む、朝には佃煮の醤油と鰹節の匂いを

たっぷり纏った兄弟のできあがり(家庭用扇風機など有りません)

そう言えば、昔の子供は家業の匂いを纏ってました。

天麩羅屋の島田さんはごま油の匂い、豆屋の小川君は煎り豆の匂い

莫大小屋の堀井くんは埃っぽい匂い・・・教室は匂いの宝庫?

最近の下町にも匂いが少なくなった気がする

路地を通れば「ここんちは今夜はカレーだな」「ここは昆布煮てる」なんて

昔はみんな鼻が利いた

俳人も 目利き、鼻利き、耳聡さ、の感性が絶対に必要に思う

表面を捉える写生では美しい句は詠めても、鑑賞者に伝わらない

五感の鈍ったころころはCさんの一句に目覚めました。

他所へお出しになる可能性があり、ここに紹介できないのが残念です。

もう額の花が咲いていました。

 

額の花ひすいの花粉葉にこぼれ    澤木欣一

 

地震あとは簡素に住みて額の花     千原叡子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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