(娑羅の花・夏つばき)
椿といっても花も葉もあの厚ぼったい感じがありません
今日は桜桃忌、太宰治の誕生日であり、忌日です
夏椿こらへかねたる白さかな 佐藤美恵子
散るための雨を吸ひをり夏椿 高橋栄子
夜学生教へ桜桃忌に触れず 沢木欣一
他郷にてのびし髭剃る桜桃忌 寺山修司
致死量に話及びぬ桜桃忌 湯橋喜美
平泉 義経堂より北上川を望む
夕顔や方丈記にも地震のこと 阿波野青畝
昨年秋に鍛錬会として訪れた、岩手県を中心とする大地震が有りました
まだ行方不明の方も多くおられるようです、無事に早く発見されることを
心から祈るばかりです。
親戚や友人が被災された地域の方は本当に心配ですね
お見舞い申し上げます。
父方の故郷、秋田県湯沢市稲庭は震源地の栗駒山を挟んで反対側、
昨夕叔母と連絡がとれました。TVでは震源地に向かって29センチずれたと
報じていましたが確かに大きな揺れで驚いたがが岩盤の上にあるので
大した被害が出なかったと言っていました。もうひとりの叔母の家はそこより
まだ30キロも離れているのに工場の製品が落ちて被害が出たそうです
叔母曰く、岩盤の上は地震の揺れには強いけれど、雷は空と岩盤が共鳴して
地響きがして本当に怖い。都会で感じるものとは大きく違うようです
3年前にも出雲崎の鍛錬会のあと中越地震があり、連衆と巡った柏崎市内
出雲崎、青海川の駅など等に甚大な被害と被災者を出しました
地震国日本とはいえ被災者や亡くなられた方々がいる限り軽口を言えません
同様、俳句人は特に災害に対して真剣に向き合わなければ詠むことを
憚るような気がします。
生きて会ふ地震一年の臘梅に 五十嵐 櫻
息白しはげしき地震に膝つきて 岡本まち子
地震つづく栗駒山の虫の闇 仙田洋子
( かたつむり )
昨日のブログで紹介した白山神社へ少しの時間ですが
行って来ました。今が7~8分 見頃と言えましょう
神社と地続きの公園では猿回しの大道芸が来ており、脇のテントにて
地元の主婦連とおぼしき、お茶の接待もありました
写真は今年初めて見た蝸牛、およそ1センチほどの小さなものです
本当に東京では蝸牛を見なくなりました
でで虫の小さきは小さき殼を負ひ 大野隆史
木に草に雨明るしや蝸牛 長谷川 櫂
( うず紫陽花 )
東京文京区の白山神社で紫陽花まつりがはじまりました
今月15日まで、普段は入れない紫陽花の小山が開放されます
この神社はころころの母校の高校に隣接し、当時ここの石段は
体育会系のクラブ活動の鍛練コースでした
近くには小石川植物園もあり、行かれてみては如何でしょう
紫陽花を挿す雨粒をそのままに 木内怜子
暮れゆけば明るきうしほ濃紫陽花 鷲谷七菜子