6月 9日

2012-06-08 23:11:29 | Weblog
             ( 天道虫・瓢虫・てんとむし )



翅たたむ天道虫の紋合ひて            富安風生


石かかへ天道虫の動かざる            稲田 眸子


飛んでまたその葉にもどる天道虫         金堂豊子


天道虫その星数のゆふまぐれ           福永耕二


天道虫草のあらしに堪へてをり          藤田湘子




  伊吹嶺HP http://www.ibukinet.jp

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6月 8日

2012-06-07 23:46:13 | Weblog
              ( 蝸牛・ででむし・でんでんむし )


妻の疲れ蝸牛はみな葉の裏に            沢木欣一


ねむたくて殻を曇らす蝸牛               鷹羽狩行


蝸牛の頼りの殻の裏白き                岡本眸


でで虫の角を伸ばして風量る              松村多美


でで虫や三筋の殻の透きとほる            野路早苗



伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html


かたつむり新聞受に首伸ばす           関根近子


でで虫が角出す秋篠窯の木戸           小島千鶴


師の句碑にすがれり小さき蝸牛          桜井節子




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6月 7日

2012-06-06 23:49:16 | Weblog
            ( 立葵 )


ばたばたと田植すみけり立ち葵         細見綾子 


門に待つ母立葵より小さし            岸風三樓


湯をつかふ音が裏手に立葵            鷲谷七菜子


石を置く屋根も荒磯や立葵            古舘曹人






 銭葵


厩より雀とび翔つ銭葵               皆川盤水


公園の蛇口横向き銭葵              渡辺智賀


銭葵どこの窓にも老婆ゐて            有馬朗人


湯の街の路地に髢屋銭葵             矢田鹿苑子



伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html




立葵染屋に古りし糸秤              武田稜子


立葵揺れて静かな島の路地           日野圭子


立葵下校の子等のよく笑ふ            佐藤博子



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6月 6日

2012-06-05 23:56:48 | Weblog
             ( 山桜桃・ゆすらうめ )



ゆすら花いつ散りしかも葉の青し          細見綾子


もう散つて山桜桃の花はあはてもの         遠藤梧逸


日和よく山桜桃の花の二三日             高澤良一


山桜桃落ちるほかなし潦               近藤睦子



伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html


みやらびの黒き瞳よ山桜桃            福田邦子


実を零す枝引き寄せしゆすらうめ         井上 梟



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6月 5日

2012-06-05 00:10:30 | Weblog
              ( 苦瓜・蔓茘枝・ゴーヤ )


今年も節電対策・避暑対策(食料対策?)でゴーヤのグリーンカーテンを作ります
ゴーヤ(苦瓜)は秋の季語ですが 先駆けました



苦瓜の路地より手織り機の音            栗田やすし


還らざる島苦瓜の汁ねばり             沢木欣一


ふとん干場苦が瓜の蔓すがれ初め        細見綾子







苦瓜の登りつめてはただよえる         森田かりん


苦瓜のあだ花ばかりつけてのび         牧 貴子


苦くない苦瓜自慢してしまふ          後藤比奈夫




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6月 4日

2012-06-03 22:29:39 | Weblog
                ( 青梅・実梅 )



実梅売るみすずの街の乾物屋           栗田やすし


青梅の最も青き時の旅                 細見綾子






牛の顔大いなるとき実梅落つ            石田波郷


青梅が真つ暗がりの虚に落つ            廣瀬直人


青梅の酸にとほくより責められて          秋元不死男



伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html



音軽く枝に弾みて実梅落つ             渡辺慢房


熟れ梅の屋根打つ音の夜もすがら         関根近子


梅の実の落つるがまゝや虚子旧居         栗生晴夫



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6月 3日

2012-06-03 08:00:55 | Weblog
               ( 月見草・待宵草 )



月見草夕月よりも濃くひらく              安住敦


汽車煙熱きがかかる月見草             鷹羽狩行


月見草遊女らの墓凭れ合ひ             鍵和田釉子


北国の入江は静か月見草              大峯あきら






鵜捕り場に待宵草の吹かれをり           町田しげき


馬匂ふ待宵草の母の刻               友岡子郷



朝の間の待宵草に雨ありし             西村和子





桃色姫つきみ草



伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
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色深し波荒き日の月見草             下里美恵子


夜泣きの子あやす声あり月見草          榊原昌子


月見草川原の石に陽の温み            小長哲郎



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6月 2日

2012-06-02 00:49:44 | Weblog
               ( 沙羅の花 )



あはあはと沙羅の花びら空にあり         沢木欣一


沙羅の花捨身の落花惜しみなし          石田波郷


洗はれて朝の岳濃し沙羅の花           矢島渚男


観自在菩薩の白を沙羅の花            大石悦子





姫沙羅



伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
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初孫や日ごとふくらむ沙羅の花          新井由子


沙羅の花母の残せし硯箱             垣内玲子


朱印押す僧の手白し沙羅の花           前田史江




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6月 1日

2012-06-01 00:23:34 | Weblog
             ( 六月・夏水仙 )


今日から六月、梅雨入りも間近です


六月や茶ぐろ抜け出し芋の蔦          細見綾子


六月の女すわれる荒莚              石田波郷




花かざし夏水仙の独り立ち            沢木欣一


補陀落寺の裏山に咲き夏水仙          細見綾子




伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
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六月の礎(いしじ)に影やももたまな       砂川紀子


六月の空高々とブーケ舞ふ            藤田幸子


六月の竹美しや石の門              中川幸子



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