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7月 21日

2012-07-20 23:30:43 | Weblog
             ( 蟹・山蟹・沢蟹・磯蟹 )


草刈つて蟹の横ぎる盆の道           沢木欣一


幼さの残る子の足蟹這ひて           細見綾子


子にゑがきやる青き蟹赤き蟹          福永耕二


禅堂へ入らむ蟹の高歩き             飴山實


磯桶にあそばせて売る渡り蟹          山田春生





伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html



蟹走る潮の引きゆく被爆川            山本光江


沢蟹の動きうながす竹の杖            巽 恵津子


沢蟹の生れしばかりや甘露の井         夏目悦江


水ゆれて小蟹あらはる忘れ潮           谷口由美子



    伊吹嶺HP http://www.ibukinet.jp     
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7月 19日

2012-07-18 23:50:40 | Weblog
               ( 夕顔・夜顔 )


写真の夕顔はウリ科の植物でカンピョウを獲るもの、下の写真夜顔はヒルガオ科の植物で
全く違うものですが、夜顔をユウガオを呼ぶこともあるようです



百姓の渋きしはぶき夕顔棚           細見綾子


夕顔の一つの花に夫婦かな           富安風生


額の母夕顔ひらく闇に向き            大野林火


葉がくれに咲く夕顔のうすみどり         軽部烏頭子


夕顔を見るに肘つく文机             大峯あきら






夜顔


咲き出づる夜顔に酔覚めにけり          影島智子


夜顔の花のうしろに廻りけり            大野信子



伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html



夕顔の終の一花や訃のしらせ           漆畑一枝



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7月 18日

2012-07-17 23:02:19 | Weblog
              ( 梅雨明け )



梅雨明けの潟の光が街裏に             沢木欣一


梅雨明けや深き木の香も日の匂            林 翔


庭石に梅雨明けの雷ひびきけり            桂信子


梅雨明くる例えばダンボールの色も          岡本 眸


百枚の田の膨らみて梅雨明くる            中嶋雅子








伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html



若冲の鶏の白さよ梅雨明くる            栗田せつ子


癒え兆す夫の笑顔や梅雨明くる          前田史江


茹卵つるりと剥けて梅雨明くる           篠田法子




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7月 17日

2012-07-17 00:07:30 | Weblog
              ( 夕菅・黄菅 )



海鳴りや黄菅群れ咲く葦毛崎           栗田やすし


古道跡石に黄菅が咲くばかり            鍵和田釉子


夕菅やつぎなる湖ヘカヌー抱き           中戸川朝人


夕菅の野より奈落となる樹海            桑田青虎


日光黄菅後姿の夏を見き              川崎展宏






武蔵野黄菅


伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
http://m6towers.kuronowish.com/saijiki/saijiki_top.html



夕菅や単線果つる海の町              舩橋 良


夕菅の風に向き替ふ信濃かな           土方和子
 




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7月 16日

2012-07-15 23:32:10 | Weblog
            ( 蓮・蓮華・はちす )



てのひらに蓮の紅玉つゝみたし         沢木欣一


蓮の花開かんとして茎動く            滝沢伊代次


一蝶を放ちて蓮華浄土かな            富安風生


くれなゐの蓮鑑真のために咲く          津田清子


古代蓮卑弥呼の唇の浮かび消ゆ         鍵和田釉子







伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
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蓮ひらく祈りの十指解くやうに          伊藤範子


群生の蓮に湖国の風荒し             巽 恵津子


しののめや蓮見の関の緋毛氈          金田義子






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7月 15日

2012-07-15 00:57:06 | Weblog
            ( 灸花・へくそかずら )



灸花疱瘡神にからみつく               滝沢伊代次


またひとつ薬のふへて灸花              西島美代子


引つぱつてまだまだ灸花の蔓             清崎敏郎


外海の見えないへくそかずらかな          今瀬剛一


子離れのへくそかずらを切って捨つ          山田都詩







伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
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あらかたは鼻欠け地蔵やいと花           市川正一郎


御殿跡井戸の辺に咲く灸花              丸山貴美子



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7月 14日

2012-07-14 00:19:11 | Weblog
            ( 浜木綿・浜万年青 )



浜木綿を兵発つ駅に観たりけり           沢木欣一


浜木綿の簪ゆれて海青し              細見綾子







浜木綿の切先たてし蕾かな             清崎敏郎


浜木綿やひとり沖さす丸木舟            福永耕二


浜木綿や落ちて飼はるゝ鳶の雛          水原秋桜子




伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
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浜木綿に雨走り来る岬かな            下里美恵子


浜木綿や何処でも止まる浦のバス        八尋樹炎


浜木綿や開けつ放しの蜑の家           山本法子


浜木綿や握る切符の潮湿り            幸村志保美



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7月 13日

2012-07-12 22:59:13 | Weblog
              ( 酔芙蓉 )


白といふはじめの色や酔芙蓉            鷹羽狩行


高々と夕日とゞめて酔芙蓉              星野椿


酔芙蓉昨夜を持ち越す色のあり           西山雅子


ロゼといふ色に出でたる酔芙蓉           後藤比奈夫


酔芙蓉をはりの花は酔ふかし            水原秋櫻子








伊吹嶺の俳句 (ムーさんの俳句歳時記から転載させて頂いています)
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白きまま雨に昏れゆく酔芙蓉           矢野孝子


酔芙蓉八尾の坂に水の音             安藤幸子


酔芙蓉根こそぎ掘つて足場組む         伊藤範子


深川や樽に咲かせし酔芙蓉            関根切子




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7月 12日

2012-07-11 23:59:46 | Weblog
              ( 花魁草・草夾竹桃 )


昼の日の炎ゆるに燃ゆる花魁草           臼田亜浪


真昼間の花魁草の影とゐる             後藤比奈夫


花魁草外人墓地に咲きいでし            岡本 眸


袈裟がけに花魁草に蛇の衣             富安風生


落ちてゐる花魁草の簪かな             松藤夏山








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7月 11日

2012-07-11 00:03:44 | Weblog
              ( 青田 )



舷側の西日の透きに能登青田           沢木欣一


老いまじき手元鯉切る夕青田            細見綾子


日本海青田千校の裾あらふ              能村登四郎


青田中信濃の踏切唄ふごとし             大串章


百選の棚田を渡る青田風               今地千鶴子






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土手刈るや青田に足を浸しつつ            藤田岳人


ふる里や下駄つつかけて青田道            佐々木美代子


青田道隠れ聖徒のまで               服部鏡子





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