5月 21日

2023-05-21 06:05:54 | Weblog
                             花栗・栗の花



          眉の濃き妻の子太郎栗の花            沢木欣一  


          栗の花咲きそむ白き紐垂れて           細見綾子


          花栗の香にまみれたる別れかな          栗田やすし


          川ふたつ落ち合ふところ栗の花          下里美恵子


          外湯まで闇に匂へり栗の花            平松公代


          栗の花雨の匂ひの重たくて            小田智子




                    



          栗咲いて林のはづれ撓みたり           水原秋櫻子


          母屋から運ぶ夕餉や栗の花            杉田久女


          花栗に寄りしばかりに香にまみる         橋本多佳子


          栗咲いて朝の尾長鳥ら飛ばしむる         石田波郷


          麹屋の大桶づくし栗の花             石田勝彦


          昼火事の向ふの栗の花ざかり           飯田龍太




                    



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5月 20日

2023-05-20 05:44:40 | Weblog
                     朴の花・朴散華・厚朴の花・ほほがしは



          朴咲くや津軽の空のいぶし銀           沢木欣一


          散華てふ哀しき言葉朴の花            栗田やすし


          無住寺となりて久しや朴ひらく          桜井節子


          背に日を受くる観音朴の花            武藤光晴    


          そこはかと山家に匂ふ朴の花           石原けい彩


          浮雲を追ふ浮雲や朴の花             小原米子




                    



          空に香が溶けつ離れつ朴の花           飯田龍太


          朴の花風にただよふまま暮るる          山口青邨


          朴の花かなしきときは遠くを見て         津田清子


          合掌は祈りのかたち朴の花            能村登四郎


          咲かむとす涙の壺の朴の花            佐藤美恵子


          朴咲くや谺のごとく雲殖えて           福永耕二




                    




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5月 19日

2023-05-19 06:33:07 | Weblog
                       天蓼(またたび)の花・木天蓼の花



          木天蓼の白際やかに雨上り            国枝隆生


          またたびの花や秘湯へ九十九折          山本悦子


          木天蓼の花に妙義の山尖る            神尾朴水


          藪分けて木天蓼の花確かむる           国枝洋子


          またたびの白き花散る獣道            若山智子


          またたびの花に真向かふ平家墓所         市江律子




                    



          尿前の関の木天蓼咲き匂ふ            福田甲子雄


          またたびの花をやさしく折れば匂ふ        山口青邨


          木天蓼とわかる近さを遠ざかる          稲畑汀子


          今朝活けて富士の木天蓼花散らず         渡邊水巴


          手から手へまたたびの花まはし嗅ぐ        永田由子


          木天蓼や花ちる岩のたまり水           星野麦南




                    



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5月 18日

2023-05-18 05:59:38 | Weblog
                         十薬・どくだみ・毒痛み



          十薬が匂ふ恋しともちがふ            細見綾子


          盲ひの鵜十薬の辺にうづくまる          栗田やすし


          十薬の逞しき根を引きゐたり           児玉美奈子


          どくだみの繁るや松の廊下跡           武藤光晴


          干し上げし十薬の香の芳しき           山本法子


          十薬や古道に石の道しるべ            東口哲平




                    

                      ( 八重どくだみ )


          十薬を踏むやたちまち臭ひだつ          上村占魚


          禅寺の東司どくだみ明りかな           橋本榮治


          十薬や才気ささふるもの狂気           鷹羽狩行


          十薬の白さこの世の捨て葉書           鍵和田釉子


          うしろ手を解き十薬に親しみぬ          岡本 眸


          どくだみに降る雨のみを近く見る         秋元不死男




                    

                      ( 五色どくだみ・カメレオン )


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5月 17日

2023-05-17 06:00:14 | Weblog
                          蛇苺・くちなわいちご



          へびいちごは、漢名の「蛇苺」に由来する。 中国ではヘビが食べるイチゴと考えられていたことや、
          このイチゴを食べる小動物をヘビが狙うこと、ヘビの出そうな場所に生えることなどから、「蛇苺」と
          呼ばれるようになった。 へびいちごの別名「くちなわいちご」の「くちなわ」は、ヘビの異名。



          形代に太釘のあと蛇苺             栗田やすし


          ゆふぐれの母が水やる蛇苺           河原地英武


          牧水の歌碑を囲めり蛇苺            岸本典子


          蛇苺そこよりけもの径まがる          山 たけし


          蛇苺被爆瓦礫を這いひ出せり          幸村志保美


          憶良歌碑裾にまつ赤な蛇苺           武田明子




                    



          ふるさとの沼のにほひや蛇苺          水原秋櫻子


          月下にて暗き真紅や蛇苺            加藤秋邨


          蛇苺黒衣聖女の指が摘む            秋元不死男


          蛇苺朝夕は日も濡れにけり           福永耕二


          蛇苺ふるき社の女坂              浅田 伊賀子


          蛇苺いつも葉っぱを見忘れる          池田澄子




                    



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5月 16日

2023-05-16 05:52:14 | Weblog
                           蛍袋・釣鐘草・提灯花



          螢袋に山野の雨の匂ひかな            細見綾子 


          野面積隙間に蛍袋かな              高橋幸子


          手洗ひに蛍袋の花の影              清水弓月


          螢袋かすかに揺れぬ何かゐる           田畑 龍


          蛍袋折目正しく開きけり             中村たか




                    



          釣鐘草まつしろの鐘雨に揺れ           福田蓼汀


          四五本のほたるぶくろが村境           藤田湘子


          もごもごと虻ゐるほたるぶくろかな        飯島晴子


          蛍袋は愁ひの花か上向かず            鈴木真砂女


          釣鐘草降りぬかれたるさまにかな         清崎敏郎




                    



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5月 15日

2023-05-15 05:34:34 | Weblog
                          夏椿・沙羅の花・さらの花



          ツバキ科の落葉高木。十メートルほどの丈になる。白い花びらに黄色の蕊をもつ。咲いてもその日のうちに
          落ちてしまう一日花。花の形が椿に似ていることから「夏椿」ともいう。
          沙羅双樹とは、夏椿のことではありません。 沙羅双樹は、寒さに弱く、日本で育てることはできないのです。
          では、平家物語の一節に読まれている沙羅双樹とは何の木のことなのでしょう。 実は、沙羅双樹の代用として、
          日本では「夏椿」が植えられていました



          あはあはと沙羅の花びら空にあり         沢木欣一


          磨崖仏の裂け目に咲きし夏椿           山崎文江


          夏椿縁切り状の墨薄れ              日野圭子


          本堂に遠き潮騒沙羅の花             武藤光晴


          夏椿散りしく池の水澄めり            枡谷正子




                    



          沙羅咲いて花のまはりの夕かげり         林 翔 


          湯上りの子と夏椿健気なり            飯田龍太


          惜みなく咲くは落るは夏椿            飯島晴子


          たっぷりと朝の気含む夏椿            稲辺美津


          落ちてより目立つことなき夏椿          桂 信子




                    

                       ( 沙羅双樹 )


          別れ来し人に文遣る沙羅の雨           西村和子 


          和紙よりも縮れ微妙に沙羅の花          山下美典


          沙羅の花捨身の落花惜しみなし          石田波郷




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5月 14日

2023-05-14 05:54:12 | Weblog
                              母の日



          母の日の母田を植うる泥まみれ          栗田やすし


          母の日の母に真紅のマグカップ          河原地英武


          母の日やぶつきらぼうの子の電話         上杉美保子


          母の日も茣蓙に声張る朝市女           都合ナルミ


          母の日や母恋ふ八十路過ぎてなほ         田畑 龍




                    



          母の日の常のままなる夕餉かな          小沢昭一


          母の日と知る燕麦の穂のひかり          福永 耕二


          亡き母の指ぬき太き母の日よ           岡本 眸


          カーネーシヨン赤母の日の母大切に        鈴木栄子


          さだめとや母の日の胸白き花           山口青邨




                    


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5月 13日

2023-05-13 07:05:12 | Weblog
                         楝の花・花楝・栴檀の花



          吉野川青き流れの花楝              細見綾子


          栴檀の匂ひ満ちたる毛利墓所           上杉和雄


          花楝雲とどまれば色深む             梅田 葵


          湧水の流るる大社花楝              野島秀子


          でこぼこの溶岩に降り継ぐ花楝          角田勝代




                    



          見返るや門の樗の見えぬ迄            正岡子規


          樗咲き敢て甘ゆる姉娘              林 翔 


          花あふち梢のさやぎのしづまらぬ         橋本多佳子


          花樗霧吹く如き盛りかな             西村和子


          樗咲き子が借りにくるわが机           福永耕二


          ひろがりて雲もむらさき花樗           古賀まり子




                    

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5月 12日

2023-05-12 05:29:21 | Weblog
                         睡蓮・未草(ひつじぐさ)



          「未」という漢字を「ヒツジ」と読むのはあまり馴染みがないでしょうが、日本では時間を漢字で表すことが
          あり、「未の刻(ひつじのこく)」は午後2時を指します。 そこで、花が午後2時頃に咲くから、という理由で
          「未の刻に咲く草」つまり「未草(ヒツジグサ)」と呼ばれるようになりました。
          ヒツジグサは夜には花を閉じて水中に隠れ、昼はまた水面に浮かぶことから睡る( ねむる)蓮、睡蓮の漢名が
          あてられています



          すいれんの池にひき鳴き雨誘ふ      細見綾子


          石臼に今朝一輪のひつじぐさ       栗田やすし


          睡蓮の池針ほどの稚魚の群        夏目悦江


          こまやかな雨の水輪や羊草        近藤文子


          睡蓮やモネの館に写楽の絵        堀内恵美子


          純白の睡蓮咲けり休耕田         山口秀子




                    


                    



          睡蓮の瞳に狂院の石畳          沢木欣一


          山の池底なしと聞く未草         稲畑汀子


          睡蓮の蕾一寸法師ほど          片山由美子


          しなやかに指組みませり睡蓮花      伊藤敬子


          漣の吸ひ込まれゆく未草         西村和子


          墨染の蝶に睡蓮浄土かな         後藤比奈夫




                    
                        
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