11月 10日

2023-11-10 05:43:50 | Weblog
                         雪蛍・綿虫・雪虫・雪婆・大綿



             昨日は暑くも寒くも無く散歩日和、久しぶりに坂道の多い区立植物園まで歩いてみました
             帰路目の前の日差しに埃のようなものが浮遊していました 綿虫です
             晩秋から初冬にかけて、空中を青白く光りながら浮遊して物に当たると付着します
             体調5mm前後で、全身綿で包まれたように見えるアブラムシですあの白いふわふわした物体は蝋(ロウ)
             です、つまりアブラで雪が降る降らないは関係ないそうです
             そろそろ本当の冬が来そうですね



          掌にのせて綿虫吹けば抗へり        栗田やすし


          捕へんとすれば高みへ雪蛍         河原地英武


          綿虫の手より逃れて母在らず        国枝隆生


          雪蛍舞ひをり友の手術の日         鈴木みすず


          日に透かし手の綿虫を飛ばしけり      川島和子


          雪虫や目鼻潰えし道祖神          武藤光晴




                  



          捉へむとせし綿虫の芯曇る         福永耕二


          この指にとまれ夕日も綿虫も        大石 悦子


          綿虫の双手ひらけばすでになし       石田あき子


          停車場の大綿まへる暮情かな        中村草田男


          かがよへる女人高野の雪蛍         高野千代


          とくゆるく雪虫まひて蘇鉄寺        飯田蛇笏




                  



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11月 9日

2023-11-09 05:38:41 | Weblog
                           冬薔薇・冬の薔薇



          待つ人あり睫毛の影と冬の薔薇          沢木欣一


          冬薔薇日の金色を分かちくるゝ          細見綾子


          問診の女医は教へ子冬薔薇            櫻井幹郎


          保育器の嬰が微笑めり冬薔薇           横井美音


          下町や都電の柵に冬の薔薇            武藤光晴 


          農学部冬薔薇束で売られをり           太田滋子




                  



                  



          冬薔薇は色濃く影の淡きかも           水原秋桜子


          四季咲きの薔薇の小さき冬の色          今井千鶴子


          冬薔薇にもう泣かぬ顔あげにけり         鈴木真砂女


          銀座には銀座の生活冬薔薇            高木晴子


          三面鏡ひらきてふやす冬の薔薇          朝倉和江


          冬薔薇や仕事で逢ひて好きな人          岡本 眸




                  



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11月 8日

2023-11-08 06:10:30 | Weblog
                       蜜柑・ミツカン山・蜜柑舟 < 季=冬 >



          保線詰所窓に蜜柑を並べあり       沢木欣一


          漓江下る船に寄りくる蜜柑売り      栗田せつ子


          蜜柑選る梁に電球付け足して       伊藤範子


          鉄鉢へ蜜柑布施する朝市女        野島秀子


          石組の高き輪中のみかん小屋       澤田正子


          水軍の裔の島影みかん畑         ころころ




                  



                  



          蜜柑盗みに山猿がくる雨がくる      秋元不死男


          のこりものに福あるみかん一つかな    久保田万太郎


          啄み痕燦と滴る蜜柑かな         林 翔


          子の熱のくちびる勁く蜜柑吸ふ      能村登四郎


          みかん一つ机に乗せて駐在所       斉藤葉子


          テレビ今英語の時間蜜柑あり       星野立子




                  



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11月 7日

2023-11-07 06:44:59 | Weblog
                     返り花・帰り花・狂ひ花・忘れ花・狂ひ咲き



             帰り花(かえりばな)とは、11月頃の小春日和に、桜、梅、梨、躑躅などの草木が本来の季節と異なって
             咲かせた花のこと。 ひとが忘れた頃に咲くので、「忘れ花」といった言い方もされる。
             「返り花」とも書き、「二度咲」「狂い咲」ともいう。 また、帰り花には、遊女が再び遊郭に勤めに出る
             意味もある「返り花」は元の状態に戻ることで「帰り花」は元の所に戻ること、上手に使いこなせれば
             句の詩情も広がるのでしょう簡単なようでなかなか奥深い季語ですね
             ( 知識はサイトからお借りしました )




          山吹のただ一花だけ返り花         細見綾子


          水戸公の二畳の書斎返り花         栗田やすし


          山の日の翳りやすさよ返り花        下里美恵子


          岬岩小さき薊の帰り花           小澤明子


          返り咲く桜ひと花一揆の地         上杉和雄


          思惟仏に八重山吹の返り咲く        倉田信子




                  



                  



          いつもこのここの桜の返り花        右城暮石


          人ごゑの遠のきゆくや返り花        角川春樹


          返り咲く梨や窓前のよき日和        村山故郷


          いま少し時を惜しめと返り花        鷹羽狩行


          帰り花母の言の葉詩に近し         加藤知世子


          はまゆふもまた返り咲く捕鯨の地      友岡子郷




                   



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11月 6日

2023-11-06 05:57:32 | Weblog
                    葱・葱畑・根深汁・根深引く・根深・ひともじ



          住みつくや葱一と畝を青々と        細見綾子


          教え子が来てどかと置く葱と蕪       栗田やすし


          ボーナスに縁なきくらし根深汁       国枝隆生


          神輿蔵前ひと畝の葱の青          伊藤範子


          葱提げて立読みしたり旅の本        井沢陽子


          葱一本駅舎に落ちし市の朝         武田明子




                  



                  

                    ( 葱の花=春季 )



          きらりきらりと峡の索道葱を運ぶ      加藤秋邨


          下仁田の土をこぼして葱届く        鈴木真砂女


          洗ひ葱白きあたりが雫せり         能村登四郎


          この街は顔を洗ひし葱ばかり        櫂 未知子


          四五本の葱を束ねて船厨          井桁衣子


          円墳の丘へつながる葱の畝         上野澄江




                  



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11月 5日

2023-11-05 07:31:21 | Weblog
                        大根・大根畑・大根売・大根引く



          編集者練馬大根さげ来たる         沢木欣一


          二畝の大根育て硯彫る           栗田せつ子


          道問ふて婆より貰ふ丸大根         小栁津民子


          農学生泥大根を持ち帰る          太田滋子


          目が合ひて狸逸れゆく大根畑        清水弓月


          大根引く園児らの尻泥まみれ        ころころ




                  



                  



          大根引き 大根で道を 教えけり       小林一茶 


          流れゆく大根の葉の早さかな        高浜虚子


          野の池や大根あらへる今日の波       水原秋櫻子


          大根で団十郎する子供かな         小林一茶


          ダンサーに買はるしな~と大根       秋元不死男


          伊勢大根斎宮趾に肥えにけり        阿波野青畝




                  



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11月 4日

2023-11-04 05:13:51 | Weblog
                          山茶花 < 季=冬 >



          山茶花は咲く花よりも散つてゐる           細見綾子


          烈公の蟄居の庭や白山茶花              栗田やすし


          山茶花や縁切状の女文字               矢野孝子


          散り敷きてなほ山茶花の花盛り            熊澤和代


          白山茶花お百度石に薄日差す             菊山静枝


          山茶花の闇へ火を噴く登り窯             朝生孝子




                  



                  



          山茶花に戀ならで病める女あり            正岡子規


          山茶花の暮れゆきすでに月夜なる           水原秋櫻子


          山茶花の咲き初む好きな紬着て            館岡沙緻


          風の日は山茶花の紅咲き溢れ             廣瀬直人


          小鳥来る山茶花一つ花咲かせ             山口青邨


          山茶花の夕日ひとひら剥がれけり           林 翔




                  



                  



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11月 3日

2023-11-03 05:58:25 | Weblog
                         文化の日・文化祭 ( 旧明治節 )



             文化の日(ぶんかのひ)は、日本の国民の祝日の一つである。日付は11月3日。 明治天皇の誕生日に
             あたり、明治期に天長節、昭和初期に明治節として祝日となっていた日であります。
             写真は 300年以上続く俳諧道場、湘南発祥の地を示す史跡で西行法師ゆかりの地として知られる鴫立庵
             大磯鴫立沢のほとりに建てられています。庵内には、鴫立庵室、俳諧道場、円位堂、法虎堂、観音堂が
             あり、80以上もの石造物が安置されています。京都の落柿舎、滋賀の無名庵と並び、日本三大俳諧道場と
             いわれています。愛知の俳句の先輩、仲間と句会をしました



          筆立に天眼鏡や文化の日            栗田やすし


          折り紙の花束受くる文化の日          田嶋紅白


          窯出しの杯一つ買ふ文化の日          豊田紀久子


          文化の日古紙回収の車過ぐ           片山浮葉


          声援に忘れし台詞文化祭            花村富美子


          軋みつつ止まる江ノ電文化の日         ころころ




                  



                  



          墨すれば埴輪のゆるる文化の日         秋元不死男


          文化の日幹は画鋲をあまた刺          福永 耕二


          風入れの寺宝絵巻や文化の日          冨樫藤予


          卵焼いてひと日始まる文化の日         大石悦子


          文化の日乾布摩擦を隠れてす          池田澄子


          文化祭八岐大蛇の尻尾の子           文挟夫佐恵




                  



                  



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11月 2日

2023-11-02 06:16:12 | Weblog
                 紅葉・紅葉づる・紅葉狩り・谷紅葉・夕紅葉・紅葉



          紅葉の旅伎芸天女の膝下まで          細見綾子


          北上のゆるき流れや紅葉晴           栗田やすし


          帝井の底まで紅葉明りかな           都合ナルミ


          吊橋のゆれ楽しめり紅葉狩           後藤暁子


          紅葉山背負ひ百戸の隠れ里           篠田法子


          初紅葉美濃と近江をひと跨ぎ          上杉和雄




                  



                  



          いつぽんは鬼より紅し紅葉狩           鍵和田釉子


          木の色の仏に紅葉明りかな            林  翔


          おん滝を神とす山の初紅葉            豊長みのる


          すさまじき真闇となりぬ紅葉谷          鷲谷七菜子


          キャンパスの裏手が火の手紅葉山         伊藤敬子


          このさきは如何なる処紅葉狩           星野立子




                  



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11月 1日

2023-11-01 05:39:57 | Weblog
                      釣瓶落し・秋の夕日・秋没日・秋落暉



          ふるさとの秋の入り日をまぶしめり       栗田やすし


          滝音を残して釣瓶落しかな           栗田せつ子


          秋入日教師の卓にホイッスル          関 泰二


          取舵の水脈に輝く秋夕日            武藤光晴


          観覧車釣瓶落しの日を追へり          伊藤旅遊


          かけ下りぬ釣瓶落しの立石寺          廣島幸子




                  



          秋入日しばらく染めし寺座敷          中村汀女


          今日の絵に黄の絵具尽き秋落日         中村草田男


          これよりの釣瓶落しの丹波かな         森 澄雄


          秋入日わが総身の染まり得ず          鷲谷七菜子


          こけし村つるべ落しの日に灯る         阿波野青畝


          つるべなど見ぬ世の釣瓶落しかな        鷹羽狩行




                  



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