11月 20日

2023-11-20 07:07:09 | Weblog
                            藪巻・菰巻・菰巻く 



             菰巻きはマツカレハなどの害虫から守るために、松の幹に藁でできた菰を巻きつける。啓蟄にこの菰を
             越冬した虫とともにはずすのが恒例になっているようです 写真の菰巻きには結び目に縄で飾りがして
             ありましたまた藪巻きとも呼ばれ躑躅や桜の若木をぐるぐる巻きにされている物もあります
             菰巻き・藪巻きは冬の、菰はずしは春の季語になっています



                 



          菰巻かれ三河黒松獣めく             下里美恵子


          菰巻くや亀甲荒き松の幹             小田二三枝


          菰巻の結ひしばかりの縄匂ふ           内田陽子


          藪巻や飾り結びの一と並び            平松公代


          木賊にも藪巻したる陸奥の寺           近藤文子


          菰を巻く仕上げの縄の花むすび          ころころ




                  



          藪巻や晴を見にゆく日本海            森  澄雄


          松は菰巻かれはべりぬ浮見堂           片山由美子


          菰巻かず大王崎の大蘇鉄             奥谷郁代


          藪巻のをはりの縄に雨雫             向山隆峰


          聞えさうなる菰巻きの息づかひ          国保泰子


          菰巻をしてことごとく傾ぎけり          藤本美和子




               



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11月 19日

2023-11-19 06:22:31 | Weblog
                    冬菜・冬菜畑・かぶ菜・野沢菜・小松菜・漬菜



          海を負ふ暮らし漬菜の石探す         細見綾子


          出そろへり妻が蒔きたる冬菜の芽       栗田やすし


          磴千段来て堂守の冬菜畑           矢野孝子


          冬菜畑水かけて土匂ひけり          鈴木華子


          黒光る土を落して冬菜摘む          小原米子


          長汽笛冬菜畑を過ぐるまで          ころころ




                  



          火の山の高曇りゐし冬菜かな         吉田鴻司


          十勝野の一劃青し冬菜畑           鮫島交魚子


          茹で上げし冬菜の湯気が顔を撫で       西村和子


          胸に抱き日当る方へ冬菜移す         菖蒲あや


          一つかかへて二つをこぼす冬菜婆       今瀬剛一


          冬菜洗ふことに一途や絶えて泣かず      鈴木真砂女




                  



                  


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11月 18日

2023-11-18 07:08:01 | Weblog
                            浮寝鴨・鴨・鴨の陣



          鴨射ちの下げたる鴨の目は見ざり      細見綾子


          荒波にしやくられづめの浮寝鳥       矢野孝子


          鴨睦む玉のしぶきを日に散らし       上村龍子


          いつときの鴨の騒ぎや夕川面        武藤光晴


          百の鴨翔たせて湖の乱反射         熊澤和代


          浮寝鳥コンビナートの灯と揺るる      橋本 淳




                  



          八雲立つ比良へ向き変へ見張鴨       秋元不死男


          その夢も薄墨いろか浮寝鳥         鍵和田釉子


          鴨飛来水没村の墓碑をかすめ        伊丹三樹彦


          中天を翔び来る鴨の跡ひかり        加藤耕子


          鴨鳴くは湖近きこと霧の中         山口青邨


          上空に使はぬ空気浮寝鳥          正木ゆう子




                  




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11月 17日

2023-11-17 05:14:11 | Weblog
                         柊の花・ひひらぎの花・花柊



          柊挿す若狭の水の通ふ井戸          沢木欣一


          柊の花を見し目や眼帯す           細見綾子


          赤子見に花柊の路地ぬくる          武田稜子


          ひひらぎの香れる朝子は母に         若山智子


          花柊術後の息をそつと吸ふ          金原峰子


          柊の花こぼれ継ぐ窯場径           幸村志保美




                  



          花柊だれもが風の強さいふ          鍵和田釉子


          柊の花も蕾も銀の粒             橋爪巨籟


          柊散る障子越しなる尼の声          吉野義子


          香の強き花柊にして古木           高濱年尾


          柊の花や間遠に機の音            兼久ちわき


          稚児行列柊の花こぼしゆく          甲斐ゆき子




                  



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11月 16日

2023-11-16 06:56:46 | Weblog
                            八手の花・花八手 



          炭を切る筵明るし花八ッ手           沢木欣一


          暗きより牛が貌出す花八手           下里美恵子


          出格子の残る商家や花八ツ手          山 たけし   


          猫出入り自在の地窓花八手           伊藤範子


          白極む室生の里の花やつで           鈴木英子


          花八つ手明神下に平次の碑           日野圭子




                  



          君発たせ来し駅裏の花八ツ手          寺井谷子


          教会にハープのつどひ花八つ手         大島民郎


          花八ッ手生涯母は紅ささず           中嶋秀子


          老いはかく音もなく来る花八つ手        林 翔 


          花八ッ手子を呼びに子をやる声す        大串 章


          出家には遺書などいらぬ花八手         無着成恭




                  


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11月 15日

2023-11-15 06:46:53 | Weblog
                        冬晴・冬日和・冬うらら・冬麗



          鴨猟ののぞき穴など冬うらら        細見綾子


          菊坂の湯屋の煙出し冬の晴         佐藤とみお


          冬麗や漁網で囲ふ磯畑           長谷川つゆ子


          冬うららケ・セラ・セラは母の唄      太田滋子


          冬晴や皇旗はためくオープンカー      武藤光晴


          動かざる老人と亀冬日和          山口茂代




                  



          冬麗や刻をさだめて通ひ猫         大野林火


          冬うらら海賊船は壜の中          中村苑子


          一禽の過ぎ冬麗の空ばかり         林 翔


          女児ひとり降り冬麗の桃の浦        佐藤鬼房


          冬晴や玉一つ入る呼子笛          小川軽舟


          冬うらら雑草園は枇杷も咲く        山口青邨




                  



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11月 14日

2023-11-14 06:06:16 | Weblog
                              菊人形



          飾られて菊人形の冷たき手           栗田やすし


          篤姫の襟を正しぬ老菊師            石原筑波


          菊人形鯱も小菊をまとひけり          河井久子


          菊を結ふ藺草くはへて人形師          不破志づゑ


          侍女とても姫と同じに菊衣           篠田法子


          風に立つ菊人形の武者ぶるい          ころころ




                  



                  



          菊人形胸もと菊のやや混みて          福永耕二


          向き合ひて遠まなざしの菊人形         西村和子


          蛇口あり菊人形の傍らに            奥坂まや


          菊人形逢瀬を照らし出されたる         大串 章 


          陰謀の場を煌々と菊人形            鷹羽狩行


          灯を消して菊人形の老ゆる刻          能村研三




                  



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11月 13日

2023-11-13 06:21:03 | Weblog
                      菊・菊日和・菊の宿・菊作り・菊の香



          菜畑に黄菊一うね上越線            細見綾子


          菊の香や加賀の鶴来の板庇           栗田やすし


          漱石と話したきこと菊日和           河原地英武


          子の婚に集ふうからや菊薫る          武藤光晴


          錻力屋の歪むガラス戸菊の鉢          佐藤とみお


          佐渡今日は見えし弥彦の菊日和         ころころ




                  



                  



          つくばひをうつ鶺鴒や菊日和          水原秋櫻子


          あまたなる菊の一つに日が当る         林 翔


          うしろよりさし込む夕日菊花展         深見けん二


          菊日和いづこにゆくも子が重荷         福永耕二


          抱かれてもかのひとを恋ふ夜の菊        谷口桂子


          こころもち懸崖菊の鉢廻す           橋本美代子




                  



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11月 12日

2023-11-12 07:29:43 | Weblog
                   七五三・七五三(しめ)祝・帯解・千歳飴・袴著



          飴袋黒土擦つて七五三           沢木欣一


          児の足袋の爪先余る七五三         中山ユキ


          袴著の男の子つまづく神の庭        矢野愛乃


          祝詞聞く子らの真顔よ七五三        神尾知代


          神域に太鼓響けり七五三          加藤けい子


          小さき手の小さき拍手七五三        ころころ




                  


                  




          袴着も戎の宮の顔なじみ           平畑静塔


          女三代内足揃へ七五三            香西照雄


          七五三浅間がくしの畦づたひ         根本花子


          畳店青き香に満ち七五三           中村草田男


          振袖の丈より長し千歳飴           石塚友二


          かくも小さき白足袋ありし七五三       林 翔




                  



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11月 11日

2023-11-11 06:48:53 | Weblog
                       酉の市、酉の町、三の酉、熊手市



             酉の市は、11月の酉の日(十二支)に、浅草の酉の寺をはじめ関東各地で行われる、開運招福・商売繁盛を
             願う祭りです。江戸時代から続く年中行事で、「春を待つ 事のはじめや 酉の市」と芭蕉の弟子其角が
             詠んだように、正月を迎える最初の祭りとされていました。
             酉の市の始まりは、江戸近郊の花又村(現在の足立区花畑にある大鷲神社)であるといわれています。
             当初は近在の農民が鎮守である「鷲大明神」に感謝した収穫祭でした。祭りの日、氏子たちは鷲大明神に
             鶏を奉納し、終わると集まった鶏は浅草の浅草寺まで運び、観音堂前に放してやったといわれます。




          裸灯におかめ艶めく酉の市         中野一灯


          大熊手掲ぐ女の力こぶ           篠田法子


          おかめ市ギャルの売子の長睫        武藤光晴


          裸火に熊手の千両箱光る          佐藤とみお


          リヤカーに熊手積みゆく酉の市       菊池佳子


          丼をはみ出す海老や酉の市         ころころ




                  



          しかと立つ火消韆や酉の市         水原秋櫻子


          二の酉もとんと忘れて夜に入りし      星野立子


          一と二はしぐれて風の三の酉        百合山羽公


          お多福の一人笑や酉の市          酒井土子


          此頃の吉原知らず酉の市          高浜虚子


          酉の市むかし廓のありし闇         恩田秀子




                  







             十一月の酉の日を順に一の酉、二の酉、三の酉となります 酉の日は十二日ごとですから六日以降に
             一の酉があるとその年は二の酉までと言うわけです昔から三の酉がある年は火事が多いと言われています
             浅草の大鷲神社では三の酉の日にだけ火除けのお札が授与されます  




                  



                  



             写真は浅草鳳神社の隣り長石寺の「なでおかめ」その云われは神社の公式HPによればおでこを
             なでれば賢くなり、目をなでれば先見の明が効き、鼻をなでれば金運がつく、向かって右の頬をなでれば
             恋愛成就、左の頬をなでれば健康に、口をなでれば災いを防ぎ、顎(あご)から時計回りになでれば物事が
             丸く収まると云う
             おかめはお多福とも言われ福が多く幸せを招く女性の象徴という事から縁起が良いとされ酉の市の縁起
             熊手にも江戸より飾り付けられています。おかめとは天宇津女命(アメノウズメノミコト)のことと
             言われております  神様なんですね  




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