チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繫ぐもの 223

2019年09月07日 11時31分29秒 | 日記
昨日は弾丸京都日帰りしかも滞在3時間
そレでも行きたかったのは伊豆蔵明彦さんと千藤竜也さんの絹のコラボ展
伊豆蔵さんは絹をテーマに「織る」「組む」「編む」「絡む」を徹底して研究し商品にしてきた
千藤さんは帯問屋の跡継ぎでいながら「目に見えない自然界の法則や時の流れをシンプルにデザインし人の心を溶かすような着物と帯を世に伝えたい。そういう意志で作られた着物や帯は見ている人にも心優しく問いかけます」
という思いで作品作りをして、きちんとビジネスでも成功をしている

この二人のコラボは見逃せない
チャコちゃん先生一人ではもったいないので、そこはビジネスにも応用できそうだと東大阪の丸十呉服店北山社長をお誘いする

彼は国産の絹をなんとしても守りたいと国産の絹にこだわった商いをしている今回「大嘗祭絡み」に日本原種の蚕、塩漬けの生糸にこだわった斎服作りにも資金協力をしてくださった

さて北山社長は出されたコーヒーにも口をつけずひたすら商品に見入ってるし質問攻めやや興奮気味で、最後出てきた「きびそ」で織った角帯に至ってはついに購入まで。

「きびそ」は蚕が自分のお屋敷を決める時ここあそこと口から少し糸を吐いては本当に落ち着き屋敷ぎめまでウロウロする習性がある

その時吐いた糸は最もセリシンが強くあらゆる栄養要素が詰まっている。昔はこれを集め粉にして有機肥料として畑にまいたものだ、繭がたくさんあった時代は「きびそ」は畑の栄養に使われていた

しかし今は繭の数が少ないのでこの「きびそ」に目をつける人は多い
きびその洗顔タオルやら、ちゃんちゃんこ等商品化されているが、感性が研磨化されている千藤さんはきびその糸紡ぎを成功させ、栗やくるみ、ハゼの木などの植物染料で糸染めし帯を織り上げた
夏も冬も使える帯

また経糸を二段階にして絡みの帯も素晴らしかった、これも四季しめられる
「技術は昔からの手仕事しかし織上がったものは今までにない全く新しいもの」時代はこういう「神結び」を与えてくれるのだと感動

チャコちゃん先生は伊豆蔵さん考案の繭のパテオの中の居心地良さにしびれていた

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コメント
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