それはある大きな舞台の衣裳を担当し着付け師や結髪師の采配もしたものの、一円の請求金額が取れず、こちらで集めた人々のギャラや、衣裳50枚分すべて支払いを立て替え、すっからかんどころか銀行借金更にはその後の支払不能などがてんこ盛りで一時は自己破産を考えてその道にも進んだが、自己破産をすると支払い未納の方たちに迷惑がかかる事がわかりとにかく、粛々と頑張ることにした
ふーー6年低迷だ
無料セミナーに行きどうやってお金を稼げばよいかを勉強したが、肝心なところに来るとセミナー料金100万円必要!となる
誰の情報が正しく誰が信頼できるのか、どこに行けばきちんとした情報が取れるのか、迷いに迷う日々。
支払いが滞っている会社には今の状態を手紙で送り理解を求めたが、「そちらにも事情があるでしょうがこちらにも事情がありますすぐ支払ってください」と叱られ、なんと指輪や帯留めを手放し、いい気になって購入していたエルメスのバックを何個も手放し(ある呉服屋の女将が東北地震で着物が全く売れなかった時、手持ちのエルメス商品をてばなし社員の退職金に当てたという話を聞いていた)ありがたやありがたやで少しはしのげた
友人がメルカリで売ってくれたのだ
この6年の低迷の時期に世の中がガラリと変わり今までの常識では生きていけないことも痛感した
「一体私はどう生きたら良いのか」
足元をしっかり見るようになった時、自分はどういう血を引いているのかと血筋の原点を見つめることにした、家系図を3年がかりで江戸時代まで調べ上げたところ、自分自身の生き方の癖のようなものが見えてきた
この膨大な家系の中で、商人や投資家サラリーマンは全くいない。農業、教育者、研究者、(軍人と弁護士は明治以後)しかも若死にも一人もいない、天寿を全うしている。酒に溺れた人はいても離婚家族は一切ない。家系図はとてもシンプル
そして結論は「愛」と「感謝」
これって蚕が私に教えてくれていたではないの「無条件の愛」
血筋はありがたい何ができるかまで教えてくれる
着物が教えてくれた日本の文化を脈々と伝えていくのがチャコちゃん先生のお役目じゃん。そして出会った人みんなにひたすら感謝、感謝、なんとありがたい。低迷6年に感謝、この歳月がなかったら嫌な女だぜ
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