『理科と社会は、暗記科目なんだから、覚えればできるでしょ!』
という声。
テスト前になると、とこのご家庭でも聞こえてきそうな一節ですね。
この『理科と社会は覚えればいい』というお話。
実は半分は正しいのですが、半分は正しくありません。もう少しいえば、覚えるだけでは十分でない、といったほうが正確かもしれません。
理科と社会というとまずは暗記、というイメージがあります。これ自体は何も間違っていません。空っぽの箱からは何も出てこないのと同じで、まずは知識をしっかりと頭に入れていく必要があります。
しかし大切なのはここから。
その覚えたことをアウトプットする、これが肝心!
覚えたことをアウトプット、つまり問題を実際に解いて頭から取り出す、これが大切なのです。
理社の勉強というと、女子を中心に『ノートまとめ』をやりだす生徒さんがいます。
これ自体は間違えではありません。
ただ、ノートをまとめただけで満足してしまったら、これは致命傷になります。
これでは、できたとしてインプットだけだからです。
このあとに『覚えたことを頭から取り出す』という作業をしなくては、せっかく知識を整理するためにノートを作ったとしても、効果は半減してしまうように思います。
人の記憶力は、アウトプットするときにこそ定着するものだと言われています。
自分の嫌いな人のことが記憶から離れないのは、その人の嫌のところを思い出してばかりいるからなのです。それくらいアウトプットは強力といえると思います。
どうせ思い出すなら、嫌な人の顔ではなく、本当に覚えたいことを思い出せば良いわけですね。
テスト前になって焦って覚えているなんて人いませんか?
ここまで読んでみて分かると思いますが、その状況、最悪ですね。
覚えたところで勉強としてはまだ十分ではなく、アウトプットまでしなければ本当はいけないのに、まだ覚えてもいないなんて!
トホホですよ。
そして、テスト前に覚えたからもう安心、と、高をくくっている人もダメですね。
頭に入れる回路と、頭から取り出す回路は別物。
ちゃんとアウトプットしておかないと、『あれ?覚えたはずなのになあ…』となってしまいますよ。
これからのテストで理社や漢字、単語など暗記系と呼ばれるものは、覚える時間とともに、必ずアウトプットする時間を設けましょう。
なんなら、アウトプットのほうが長くても良いくらいですよ。もちろんある程度覚えてから出ないと、アウトプットするものが無いので、それでは意味がありませんので、まずは覚えることが先ですけどね…
さて、期末テストが返ってきて、理社が悲惨という話を何人からか聞きました。
『俺には記憶力がないんだ!』
とか言っている人もいましたが、正しくは圧倒的に時間が足りないだけです。
つぎからは、インプット(覚える)の時間とアウトプット(問題を解く時間)を必ず両方入れた学習計画を立てていきましょう!