3月2日愛知県愛西市にある【義侠】醸造元・山忠本家酒造にお邪魔した。
山忠本家酒造の山田社長はぼくにとっては人柄のよい優しい蔵元さんとして映っている。取引を申し込んでから取引していいただけるまでに約2年半かかった。以前にも何かに書いたかもしれないが、当時当店では「あさい・どっと・こむ」というフリーペーパーを2ヶ月に一度ぐらいのペースで発刊していた。内容的には日本酒用語の解説や、醸造の過程をわかりやすく説明したもの、新入荷商品の紹介や論評などが主な内容だった。
山忠本家酒造から当店に電話があり「一度蔵のほうに来てください」ということだったので、蔵に伺うと、取引に関する話とは別に、ぼくが送り続けていた「あさい・どっと・こむ」の十数枚を出してきて、
「お前!ここの内容がちがっとる」「この記述が不適切だ!」以下云々・・・。とすべてのものの訂正箇所に赤ペンでラインを引き、訂正文が書き込まれている。
ぼくは、この山田社長の好意にすごく感激した。まだ取引もしていないぼくの文章に目を通してもらっただけでもありがたいのに、「こういうふうに直せ」と指示までしてくれた。
実に熱い蔵元さんだ・・・。
その後「お酒の会をやりますから出席していただけませんか」というと、出席を快く引き受けていただけるし、蔵を見せてくださいとお願いしても「ええよっ」とご返事をいただく。ぼくにとっては、思いやりのある優しい蔵元さんだ。
昨日の話だが、ぼくはお酒の注文方法がちょっと特殊なので、
「お前、なんでああいう注文するんだ。俺はわからん」と山田社長
「これは●▲■です」とぼくが言うと、一瞬の間をおいてにこやかに、
「お前、●▲■に気づいたか」
「はい、えへへ・・・。」
というような会話を昨日して蔵を見せていただきました。
(●▲■は極秘なので活字にできません。すみません)
▲山忠本家酒造の源仕込み水を汲み上げるポンプ▲
地下250メートルから木曽川、御岳ともいわれる伏流水を蔵の精米所の前から汲み上げている。
▲蔵の裏手にある巨大濾過プラント▲
ここでは、鉄分、マンガンなどを巨大プラントにより濾過、貯蔵している。
▲コバルトブルーの仕込み水▲
この美しい水があってこそ銘酒【義侠】生まれるのだ。
▲精米所▲
蔵の敷地内にある自家精米所には5機の精米機がある。
▲限定給水後のお米▲
この蔵ではすべてを限定給水する。これは【えにし】に使用されるもの。
▲米を蒸すための釜▲
▲蒸した米を今度は冷やすための冷却機▲
▲麹室▲
「ふた麹」と「床麹」を使用し、750キロ仕込みは前者、それ以外は後者となる。
▲酒母▲
▲仕込みタンク▲
仕込には開放タンクが使用されるが、通常はカバーをかけた状態になっている。この光景は圧巻だ!
▲仕込みタンクの中をのぞくと・・・・▲
▲圧搾機▲
ヤブタ式圧搾機と水槽(写真)と蔵内で呼ばれている圧搾機とを使い分けている。
▲貯蔵庫▲
この蔵には冷蔵貯蔵庫がいくつもあり、そのなかの一つには斗瓶で貯蔵されているお宝も・・・・。
▲今回蔵の中をご案内いただいた杉村杜氏▲
山田社長、杉村杜氏、ありがとうございました。