あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

塗り重ねる

2008-02-14 23:05:21 | テレビを観る
昨日、今日で、今日までの「ちりとてちん」4話を観た。
休み時間にあちこちのブログをちら見しながら、回想シーンが多いということは知っていた。
何となく否定的な見方をする人もいるだろうが、僕はそうは思わなかった。
喜代美=若狭が「おじいちゃんに会えた」と言う台詞に、漠然とおじいちゃんと師匠をつなぐのは落語だとしか考えていなかった。だが、回想シーンを通じて、師匠はおじいちゃんが箸を研ぐように、彼女を磨いていったということに気付いた。
それから数秒して、師匠の台詞からそれが伝わってきた。

小次郎や奈津子との会話を楽しむ師匠のシーンは、脇役にスポットライトを当てつつ、そこから喜代美を浮かび上がらせている。そんな贅沢な描き方ができるのは、単にNHKだからという訳ではないだろう。

人は一人では生きていけない。そして、亡くなった後も、その人の思い出を大切にしている人たちがいれば、この世から全く消えてしまう訳ではない。

…と、こんな日に一人で考えている。
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相方

2008-02-14 20:34:33 | つれづれ
別の駅で人がホームから落ちたため、電車が遅れている。帰りを急ぐ訳もなく、多少の遅れは構わないが、込み合うのは勘弁して欲しい。無理して乗ろうとすれば、それだけまた遅れる…

次の電車を待つ間、その「落ちた人」を想像して線路の方を見たら、女性の靴が片方だけ落ちていた。すでに先客がいたのだろうか。それよりも、持ち主がどのように帰ったかと、この靴の相方の行く末が気になる…
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スプーン

2008-02-14 12:53:35 | おいしい
今日はどこで昼ご飯を食べようか…と考えながら歩いていたら、タコライスの屋台があった。紙製の容器もいいと思ったのと、日差しが暖かかったのとで、これに決めて公園に向かった。

マイ箸で食べながら、この前買った木のスプーンを思い出した。持ち歩くには、何か入れ物が必要だ。来週末にでも作ってみよう。
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徒然に…

2008-02-14 08:11:53 | 本を読む
「ちりとてちん」の、愛すべき一門に影響されたから…次に読むものとして書店で手にしたのが「徒然草」だった。

高校時代、古典で躓いた僕だが、この作品だけは何となく馴染んだ。きっとそれは、現代にも通じる普遍性によるものだと思う。
この本には解説も付いていて、僕のように古典が苦手な人には、入門的でありがたい。

読み終えて、兼好が描いた人々は皆、落語の登場人物のように感じた。もしかしたら、「徒然草」は落語の元なのかも…
そして、兼好が「人の命も人の世も、はかないからこそ生きる価値がある。はかないから、命のあわれさを知ることができる。はかないから、一瞬一瞬をたいせつにして生きるべきだ」と説いたという巻末の解説を読み、生の終わりを迎えようとしている草若師匠の姿が浮かんだ。

師匠が弟子たちや周りの人々に注ぐ視線は、兼好が市井の人々を見つめたそれと重なる。
「徒然亭」の意味が、改めて僕の心の中に落ちた。そして、本を書かれた藤本有紀さんの思い入れの深さに瞳が潤む…

そう、だから僕はこの本を読んでもなお、「吉田兼好」と呼ぶことにする。
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