昨日まで迷っていたが、今回休んでしまったイベントが行われている浅草に向かった。
手土産に千葉屋の大学芋を買って行こうと、一つ前のバス停で降りた。路地を回って行くと、まあるく太った黒猫が民家の玄関前でゆったりと佇んでいた。並の猫ならそそくさとその場を去って行ったが、この猫は堂々としていた。
サボってしまった僕を、仲間は温かく迎えてくれた…と思う。会場内を歩いていると、出店者さんが挨拶をしてくれる。「今回はスタッフじゃないんですよ」と言おうと思ったが、その笑顔に言葉が出ず、笑顔を返した。
あちこち回ったが、一番落ち着いたのがキッズコーナーで、仲間のリクエストに応えひたすら粘土でお寿司を握っていた。
やはりスタッフでないと手持ち無沙汰で、早々と会場を後にし浅草の町を歩いた。
老舗のうなぎ屋さんに通りかかると、店の前の木に雪囲いが施されていた。だが、雪はそれほど降らず、冷たい雨に変わっていた。
帰りのバスの中で手指の爪を見ると、爪の間に粘土が残っていた。 会場で「次のイベントは?」と仲間に尋ねられ、「出ない」と答えた時の彼女の寂しげな表情に心が揺れた。
さて、この場所にいつ頃復帰できるだろう…