境目探し

午後になり、頭が重くなってきた。もう一つ仕事を片付けたいと思いながらなかなか進まなかった。

定時になり、これ以上進めるのは無理だと思い職場を後にした。

夕方の空は、まだ闇を纏うまでに至っていなかった。昼間と夜の境目を探しながら、駅へと向かった。

早く帰ればそれなりの得はある。そう思うと楽しい。

大きな穴を抱えて

今、自分が何を欲しているのかわからなくなっている。大きな穴を抱えながら歩いていて、それがいつからかはわからないけど、以前からずっとそうだったような感じ…と言ったら伝わるだろうか。

そんな時はただ空を見上げる。何かを探すでもなく、ただ、雲の形のおもしろさに身を委ね、その他のことは一切考えない。それでいい。

今日も、明日も、その先も、この大きな穴は埋まらないだろう。今は、この穴を埋めることよりも、この穴の存在を意識して先に進むしかない。まあ、それでいい。